幸せは目に見えないだけに、幸せとは何なのか、どうしたら幸せになるのか何ともあやふやで摑みどころがありません。工学系出身の私が取り組む幸福学の研究目的は、まさにそこです。心理学の分野では1980年代から“幸せな人はどういう人か”を明らかにする研究が行われてきました。私は、その結果得られた膨大なデータを統計学的に分析して幸せのメカニズムを明らかにし、職場、地域、教育現場、家庭などあらゆる場面に応用する──つまり社会全体が幸せになる方法を研究しています。そして幸せな人が共通に持っている要素“幸せの4つの因子”を導き出しました。
ぜひ知りたいです! 教えてください。 “健康に気をつける”ように“幸せに気をつけよう”
1つ目は「やってみよう」因子。やりがいや自分にはできると思える強みを持ち、主体性が高いこと。2つ目が「ありがとう」因子。人とのつながりや感謝、人のために役に立ちたい気持ちや思いやりを持っていること。3つ目が「なんとかなる」因子。前向きで楽観的で何事もなんとかなると思えるポジティブさ。そして4つ目が「ありのままに」因子。自分を人と比べすぎず、自分らしさを持っていること。これらの因子がバランスよく高い人ほど幸せであることがわかっています。あなたの「4つの因子」の高さを、次回(12月28日配信予定)の記事で紹介する質問票で調べてみましょう。