現在、大阪・天王寺の「あべのハルカス美術館」で、コシノジュンコさんの今までの活動の全貌を紹介する過去最大規模の展覧会「コシノジュンコ 原点から現点」が開催中です(2022年大分県立美術館でも開催された巡回展)。
「今回のテーマは『原点から現点』。私にとっての原点とは何かとなったとき、それは高校時代の美術部でのデッサンから始まります。その当時、美術の勉強をしていて、天王寺にある大阪市立美術館にもよく通っていました。ですから、特にあべのハルカスのある天王寺は、ある意味、本当に私の原点なんです」と、今回、ご自身の縁の深い地での開催ということで、「運命を感じます」とジュンコさん。
見所のひとつは、今展覧会で初めて公開される高校時代のデッサンの数々。高校時代、ファッションデザイナーではなく、美術の勉強をしていたジュンコさんが、デザイナーを志すきっかけとなった貴重なエピソードをお伺いすることができました。
展覧会には、高校時代デッサンをはじめ、最年少の19歳で受賞した装苑受賞作や1970年大阪万博のユニフォーム、「POROPORO」や「対極」といったコンセプトで手掛けられた代表的な衣装やデザイン画をはじめ、写真パネルや映像演出など、約200点の展示を堪能することができます。
コシノジュンコさんの世界、日本のファッションの軌跡を目にすることができる、この機会をお見逃しなく。展覧会の開催は2024年1月21日まで。
コシノジュンコさん
大阪・岸和田生まれ。1960年に新人デザイナーの登竜門である装苑賞を最年少の19歳で受賞し、その後、1978年より22年間パリコレクションに参加。そのほか、85年北京、90年NYメトロポリタン美術館、96年キューバなど各地でもショーを開催。2017年文化功労者顕彰、21年フランスの国家勲章であるレジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ受章、翌22年旭日中綬章。
「コシノジュンコ 原点から現点」
会場:「あべのハルカス美術館」大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
会期:開催中~2024年1月21日まで。
休館日:2023年12月31日、2024年1月1日
●お問い合わせ
あべのハルカス美術館
電話 06-4399-9050