唯一無二のスターの素顔 「郷ひろみ」という人生 2024年、レコードデビューから52年を数える郷ひろみさん。昭和、平成、令和と変わりゆく時代を「郷ひろみ」として駆け抜けてきた稀代のスターは、「走れるところまで走り続けたい、さらなる高みを目指します」。穏やかな語り口に、変化を恐れずひたすら努力を重ねてきた自信を滲ませます。
「20年、30年、40年、50年とやってきた人にしかわからないものがある」
新聞を小脇に抱えラフなTシャツ姿でスタジオに現れた郷ひろみさん。スーツに着替えてカメラの前で躍動したかと思えば、ピタリとポーズを決める。その瞬間、スタッフの間から歓声がこぼれました。「たいしたことしてないんですけどね」と、スターは苦笑い。
変化の先にしか進化はない、だから変わることを恐れない
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フォトギャラリーを見る>> 半年近くに及ぶ全国ツアーを軸に年間100回ほどのステージに立つ郷さんにとって、ライブパフォーマンスはデビュー時から変わらず最高の表現手段であり続けてきました。「今年のショーはすばらしいですよ」。50年余りの歳月を重ねてなお、自信みなぎるその言葉に、挑戦を恐れず進化を続けてきた人の「現在」が投影されています。
「20年、30年、40年では味わえなかったものが、50年という響きにはあったんですね。やってきた人間でないとわからない。そんなことを期待していたわけではなかったけれど、やっぱり50という数字には違う感慨がありました。今の郷ひろみがあるのは、もちろん僕の力だけじゃない。多くの人の支えがあってこそ到達できた50年だと思います。僕自身は、自分にとって何が必要なのか、何が足りないのかをできるだけ見つけるようにして改善することを続けてきただけ。変わることって面倒だし、躊躇するかもしれないけれど、僕はまったく厭わないですね。変化の先にしか進化はないので。自分が変わり続けることでステップアップしていける。僕の性格だろうけれど、歌い続けている限り、そんなふうに1歩1歩前へ進んでいくんだろうと思います」