今、世代を超えて世界が夢中 ときめく!昭和レトロの魅力 1926年から89年までと長く続いた昭和の時代。特に70年代、80年代のカルチャーが、1997年から2012年に生まれたZ世代には、今、魅力的に映っているといわれます。特集前半ではノスタルジーとポップさが渾然一体となった昭和レトロの作品やアイテムを、後半ではシティポップの魅力をたっぷりお届けします。
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レトログラス&家電が令和のキッチンに
花柄やポップな色使いの家電やグラスウェアは、昭和の家庭においておなじみのアイテム。70年代に一世風靡したデザインが、令和の今、復刻製品として幅広い世代の心を摑んでいます。
「レトロ柄の家電製品やポットを復刻するにあたり、イメージしたのはちゃぶ台を囲む家庭の温かな団らん風景」(「タイガー魔法瓶」広報・林 優紀さん)。
「『アデリア』が昭和の家庭で親しまれていた当時のグラスのぽってりとした風合い、絵柄のプリントのズレまでも再現しました」(「アデリアレトロ」デザイナー・杉本 光さん)。
最先端の技術を擁するメーカーが、あえて大らかさを演出したモノ作りで昭和カルチャーへの敬意を発信する。そんな姿勢も人気の理由といえるでしょう。
タイガー魔法瓶が創立100周年を記念して2023年に発表したレトロ柄復刻シリーズより。棚下段の中央左が花柄全盛期の1970年代に大人気だったポピー柄を採用したジャー炊飯器。同右はオレンジストライプ柄を復刻した真空断熱ステンレスポット。いずれも限定商品。上段の氷削り器「きょろちゃん」は同社が2016年に復刻し大きな話題となった(現在は販売終了)。
https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/feature/retro-series/総合容器メーカー石塚硝子が昭和30年代から製造していたガラス食器ブランド「アデリア」を、同社の若手女性社員の企画で2018年に「アデリアレトロ」として復刻。脚付きグラスやデザートグラス、ボンボン入れなど、当時のデザインを忠実に再現しつつも、現代の生活でも使いやすい形状に工夫を施している。
https://aderia-retro.com/(次回へ続く。)
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