特集 京都の料亭「木乃婦」主人に習う、一日でできる本格おせち」家族揃って新しい年を無事に迎えられることに感謝し、手作りしたおせち料理をお正月に皆で囲む──日本人が大切にしてきた食文化です。この中から数品でもいいので手作りしてみましょう。家族の絆が今まで以上に深まるはずです。
連載一覧>>おせち+αでワインに合う一品に仕立てる
多様な味わいのおせち料理はこのままでもいろいろなお酒と楽しめますが、ひと工夫、ひと手間をかけることで味に幅が生まれます。
れんこんサーモンはレタスやジュレ、
紅白なますは干し柿のフルーティな甘みで華やかなシャンパーニュの前菜になり、
かに蕪巻きは
たたきごぼうの風味や柚子の酸味、
鯛袱紗焼きは松の実の香ばしさで白ワインが進むひと皿に。
牛ヒレ肉や
鴨ロースは濃厚なソースを合わせるだけで味が進化し、赤ワインに合う贅沢で食べ応えのあるメインディッシュに格上げされます。
シャンパーニュに合う!「柿なます」
フルーツの爽やかな甘みを加えると、なますがシャンパーニュに寄り添います。みりんの香りもポイント。梨で作っても。
【材料・2人分】
紅白なます60グラム、干し柿30グラム、みりん・軸三つ葉・白ごま各適量
【作り方】
(1)干し柿は縦半分に切って3ミリ幅に切り、少量のみりんに30分まぶす。三つ葉は3センチ長さに切る。
(2)紅白なますと(1)を混ぜて白ごまをふる。
シャンパーニュに合う!「れんこんサーモンサラダ」
八方酢のジュレと黄身酢の甘酸っぱさ、フレッシュなレタスの食感で、軽やかな和風のサラダに仕上げます。
【材料・2人分】
れんこんサーモン3個、レタス1/5個、ブロッコリー2房、八方酢ジュレ(八方酢150ml※ ゼラチン3グラム)、黄身酢(卵黄2個 八方酢20ml※ 砂糖5グラム)、※八方酢は
かに蕪巻きの残りを使用
【作り方】
(1)八方酢ジュレの材料を煮溶かす。黄身酢の材料を合わせておく。
(2)れんこんサーモンは半分に切る。レタスはせん切り、ブロッコリーは薄切りにしてさっとゆでる。
(3)器に(2)を盛り合わせ、(1)のジュレをかけ、黄身酢を添える。
髙橋拓児さん(たかはし・たくじ)日本料理、仕出しに定評がある京都の料亭「木乃婦」の3代目主人。伝統的な京料理に科学的な調理技法を取り入れた料理を提案。日本の食文化を次代につなぐ活動にも尽力している。
京都市下京区岩戸山町416 TEL:075(352)0001
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