服部道子プロに教わる 人生を豊かにするゴルフ ゴルフは老若男女、上級者や初心者にかかわらず、一緒にプレーを楽しめるスポーツです。自然と一体になりながら、脳と体を刺激する。人生100年時代、ゴルフを通じて健康に豊かに過ごすための秘訣を服部道子プロから教わります。
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群雄割拠、予測できない熾烈な代表争いに注目を
スポーツの祭典、パリ五輪の開幕まで約7か月。ですが、すでに戦いは始まっています。皆さんに今からパリ五輪を楽しんでいただくために、今回は代表選考についてお話ししたいと思います。
今、女子ゴルフ界は戦国時代。メジャー大会でも初優勝の選手が多く、毎週更新される世界ランキングは目まぐるしく動いています。日本においても、2019年の全英女子オープンで渋野日向子選手、21年の全米女子オープンで笹生優花選手が優勝し、その後、世界で“勝ちきれる”選手が増えました。
【五輪代表候補の日本人選手】2021年、全米女子オープンにて日本人初優勝を果たした笹生(さそう)優花選手。10代でのメジャータイトル獲得は史上2人目。現世界ランキング27位。 写真/USA TODAY Sports/ロイター〈アフロ〉
五輪の代表枠は、男子は6月17日、女子は24日時点のオリンピックゴルフランキングを基に選出された男女各60名(開催国枠1名を含む)。各国2名ずつ出場枠が与えられていますが、上位15名までに同じ国の選手が複数いる場合は、最大4名までの出場が可能です。
ランキングは、各選手が2年間で獲得したポイントの平均で決まるのですが、これが機械でしか計算できないほどに複雑。
例えば、直近13週間のポイントは100パーセントで加算され、それ以前の91週間は1週間ごとに1・1パーセントずつポイントが減らされて加算されます。さらに、大会に出場する選手の層の厚さによってもポイントが変わるため、単純計算ができません。
五輪代表の最終決定の直前、6月には大きなポイントが付与される全米女子オープンが開催されます。順位の変動は必至、大どんでん返しが待っているかもしれません。
日本は、誰が選ばれても不思議ではない拮抗した状況。刻々と変化する順位を静観するところから、五輪観戦は始まっています。
【五輪代表候補の日本人選手】現世界ランキング24位の古江彩佳(あやか) 選手。22年、スコットランド女子オープンで米ツアー初優勝。 写真/日刊スポーツ〈アフロ〉
【五輪代表候補の日本人選手】現世界ランキング17位で日本人トップを走る畑岡奈紗(なさ)選手。21年、ウォルマートNWアーカンソー選手権制覇。 写真/AP〈アフロ〉
【五輪代表候補の日本人選手】若手注目株、双子の岩井明愛(あきえ)選手(左)と千怜(ちさと)選手。現世界ランキングは明愛選手37位、千怜選手63位。 写真/日刊スポーツ〈アフロ〉
【五輪代表候補の日本人選手】23年11月、ツアー選手権リコー杯を制し、史上最年少で2年連続年間女王に輝いた山下美夢有(みゆう)選手。現世界ランキング19位。 写真/スポニチ〈アフロ〉
※記事内にある世界ランキングは2023年12月7日現在のものです。
〔服部道子プロに教わりました〕
Q 冬場の怪我を予防するストレッチを教えてください
A 手足の指先を動かして全身に血液を巡らせましょう寒くなると血流が悪くなり、筋肉も硬くなります。怪我をしやすい冬、簡単な動きですが、手先足先をグーパーするのがおすすめです。
末端を動かすと全身に血液が巡り、それだけでも手のひらや腕の内側、土踏まずやふくらはぎの筋肉が鍛えられます。
末端の冷えや、手足のむくみの解消にも効くので、プレー前に意識的に動かすことで、クラブをグリップしやすくなり、しっかりと地面を踏ん張れるようになると思います。
私は血液の巡りがいちばんよい入浴後に行っていますが、日頃から気がついたときに取り入れてみてください。
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服部道子(はっとりみちこ)
11歳からゴルフを始め、1984年に日本女子アマ選手権を当時の史上最年少で初制覇。1985年、全米女子アマを当時の史上最年少かつ日本人として初優勝。アメリカ・テキサス大学に留学しNCAAリーグで10勝。1998年に年間5勝を挙げて賞金女王に輝く。現在はゴルフオリンピック日本代表女子コーチを務める。著書に『好転力』(世界文化社)。ゴルフトーナメントのテレビ解説やコラム執筆でも活躍。
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