しなやかで元気な血管を保つことは、健康長寿のために欠かせません。日常生活で気をつけたいこと、健康な血管維持のためにできることを2回にわたってお届けします。前回の記事はこちら>>>
※この記事は、発売中の『からだにいいこと』2024年2月号より一部抜粋・再編集しています。
教えてくれたのは…杉岡充爾(じゅうじ)先生
循環器専門医、抗加齢医学専門医。すぎおかクリニック院長。救急医療の経験から予防医学の大切さを訴え、各種メディアで活動。著書に『血管・血流の強化書』(新星出版社)他。
私たちの体は、日々食べるもので作られています。ところがそのなかには、栄養のほか、体をむしばむ“有害物質”も含まれているそう。
「気分が沈む、疲れやすいなどの多くは、体じゅうに蓄積した有害金属が原因です」と、医師の杉岡充爾先生。
だるさやイライラをはじめ、病院を受診するほどではない“なんとなく不調”。杉岡先生によると、その多くは、知らないうちに食べ物から摂取してしまった有害物質によるもので、一度に摂取するのは微量でも、長年の蓄積が不調を引き起こすことにつながるそう。
糖質や脂質を摂りすぎると、「AGE」という物質が作られます。これが血管を狭める「プラーク」の材料に。血液の流れを低下させ、せっかく摂った栄養が全身に行き渡らない状態を作ってしまいます。
有害物質が体内に入ってくること自体を完全に防ぐのは至難の業。追い出すために、食材や栄養素の力を借りましょう。
体内に取り込まれた栄養は、血管を通って全身へ運搬されます。まずは血管内のプラークを除去し、しなやかで血液の流れやすい血管を回復させることが“毒出し”の第一歩。
〔タウリン〕血中の中性脂肪も血圧も下げる
貝類やイカ、タコが含むタウリンは、血中の中性脂肪や血圧を下げて血管の負担を軽減。水に溶けるため、鍋物や汁物で食べましょう。
〔アディポネクチン〕血管内のゴミを回収し、壁の傷も修復
血管内にできたプラークを取りのぞきつつ、傷ついた血管も修復。血管にとって最強の味方で、大豆やトマトなどを食べると増加。
〔カリウム〕余計な塩分を排出。血管を広げる効果も
塩分を排出して血圧を下げつつ、血管自体を広げる働きも。バナナやビーツ、ゴーヤから摂って。加熱すると壊れるので、生食が◎。
こういった「毒出し食材」を食べると、栄養素が血管経由で全身へと運ばれます。臓器をむしばむ有害金属を排出でき、自然と元気に。 集中力・認知力の低下や、貧血などの不調の改善にも。
〔キレート成分〕有害物質をキャッチしそのまま体外へ
りんごのペクチン、玉ねぎのケルセチン、ごぼうのイヌリンなどは、有害金属にくっつき、そのまま体外に排出する成分。
〔メチオニン〕肝臓の働きを高め有害物を排出
カリフラワー、ブロッコリー、芽キャベツなどアブラナ科の野菜に含まれるメチオニンは、硫黄を含むアミノ酸の一種。肝機能を高め、有害物の排出を助けます。
『からだにいいこと』2024年2月号
〔注目特集〕細胞から全身若返る「ホルモン制覇」で-3kg/1分「顔上げルーティン」で一生老けない顔になる!/コリ改善も認知症予防もかなう「血管メンテ」の最前線/【とじ込み付録】福が舞い込む「金運爆上げ」大全
・Amazon.co.jpで購入する>>
●公式サイト「からだにいいことWeb」
URL:https://www.karakoto.com/
2月号の試し読みはこちら>>>
この記事は、『からだにいいこと』2024年2月号の内容を抜粋・再構成したものです。 監修/杉岡充爾