人気料理研究家の大原千鶴さんが、初のきものスタイルブックを上梓。生家である料理旅館「美山荘」の手伝いを始めた18歳の頃からきものを着続ける大原さんにとって、きものは仕事着であり日常の装い。日々のことだからこそ、気負わず、心地よく。楽しみながららくちんに着る術を心得ています。『大原千鶴の京都きもの暮らし』(世界文化社)から一部を抜粋して、大原さんのきもの術の一つ「うそつき袖」の楽しみ方をお届けします。
うそつき袖をきものに
文=大原千鶴
訪問着などのフォーマル以外は、手持ちのほとんどのきものに「うそつき袖」をつけています。袖口と振りからのぞく長襦袢の色柄がきものごとに異なるので、皆さんから、長襦袢を何枚も持っているように思われるのですが、実は長襦袢を着ていません。
「うそつき袖」は、振り(写真右)と袖口(同左)からちらりと見えるだけですが、きものならではの、さりげないお洒落なのです。素敵な布がときおり見えたら、自分でもワクワクしてきませんか。選んだ花模様の布はたっぷりあったので、この袖には、全体につけています。透けるきものにも袖全体につけます。
柔らかな色の織りのきものに色調を合わせて、花模様で優しい色目の「うそつき袖」を選びました。落ち着いたピンク系の半幅帯を合わせています。
表から長襦袢を着ているように見える「うそつき袖」は、きものの袖裏の胴裏生地部分に、表には針が通らないようにしながら、袖口と振りから見える部分だけに布を直接縫いつけます。うそつき襦袢に袖をセットするのが一般的ですが、そもそも発想が違います。
イメージをふくらませながら布を選び、気軽にコーディネートを楽しんでいます。布が余分にあるときには、袖全体に布を縫いつけます。器用な方は自分でも縫いつけられますが、私は行きつけのお店、着物 だいやすさんにお願いしています。
コーディネートはいつも興奮気味。端切れを たくさん見せてもらい選んでいます。「うそつき袖」加工代は、布地を除き7700円~。 布の持ち込みもできるそうですので、お店に相談してみてください。(着物 だいやす 電話075-213-1113)
『大原千鶴の京都きもの暮らし』
「きものを着たからって、無理して気張ることはありません。気に入ったものに囲まれて、うふふと思いながら楽しく過ごしましょうよ」本文より
人気料理研究家・大原千鶴さんによる初めてのきものスタイルブック。「紬のきものと半幅帯、そこに帯留めを合わせる」という大原さんが18歳から実践する基本スタイルを中心に、着こなしの工夫やお気に入りの品々、京都の暮らしや仕事と結びついた季節のコーディネートなど、きもの暮らしを余すところなく紹介。きものを日常着として楽しみたい方、肩肘張らずに親しみたい方へのヒントが満載です。
大原千鶴著 2300円/世界文化社
・
Amazonで詳しく見る>> 『大原千鶴の京都きもの暮らし』(著者サイン入り)を抽選で3名様にプレゼントします
応募締め切り:2024年2月18日まで
下のボタンから専用フォームにてご応募ください。
会員登録のお願い応募には、家庭画報.ドットコムの会員登録(無料)が必要です。
この度、皆さまにより快適に家庭画報ドットコムをお楽しみいただけるよう、ウェブサイトをリニューアルいたしました。これに伴い、会員システムも新しくなりました。旧システム(2023年8月28日まで)にご登録いただいた方におかれましても、大変お手数ではございますが、下記リンクより再登録をお願いいたします。
・
家庭画報ドットコム会員(無料)に登録する>>・
会員についてのQ&Aはこちら>> 注意事項(必ずお読みください)・当選の発表はプレゼントの発送をもってかえさせていただきます。抽選結果に関するお問い合わせはお答えしかねます。
・住所不明・長期不在等で届かなかった場合は、当選を無効とさせていただきます。