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心に残る荘厳で美しい宗教曲。ブラームスが作曲した『ドイツ・レクイエム』

2024.02.18

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クラシック音楽を楽しく学べるトリビアを毎日お届け。

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」 難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら>>

第171回 ブラームス『ドイツ・レクイエム』

イラスト/なめきみほ

イラスト/なめきみほ

合唱団員が歌っていて一番感動する宗教曲とは

今日2月18日は、ブラームス(1833~97)の『ドイツ・レクイエム』の初演日です。

「レクイエム(死者のためのミサ曲)」は、カトリック教会における礼拝音楽であることから、通常ラテン語の祈祷文に従って作曲されるものです。しかし、プロテスタントのルター派信徒であったブラームスは、ルター聖書のドイツ語版から選んだ文言を歌詞として使用したレクイエムを作曲したのです。

そのきっかけは、恩人ロベルト・シューマン(1810~56)の死にあると伝えられ、ブラームスの母親の死が、完成に向けて拍車をかけたともいわれています。部分的な初演を経たうえでの全曲初演は1869年2月18日。カール・ライネッケ指揮、ゲヴァントハウス管弦楽団によって行われています。


「人はみな草のごとく。人の栄光は草の花のごとし。草は枯れ、花は落ちる」と歌われる第2曲の美しさは心に残ることこの上なし。“歌っていて最も感動する作品”と表現する合唱団員がいることにも納得です。


田中 泰/Yasushi Tanaka
一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。
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