連載「迷い世代の服選び」 スタイリストのおおさわ千春さんが、「何を着たらいいのかわからない」と悩みがちな“迷い世代”の大人に向けて、おすすめのファッションアイテムを紹介する連載。今回は、優雅なバタフライモチーフが舞うディオールの2024年クルーズ コレクションから、春にぴったりのアイテムをピックアップしました。
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ディオールの最新アイテムで春気分を盛り上げて
まだまだ寒い日が続きますが、モードの世界はすでに春本番！ 新しい季節に向け、お買い物の計画を練っている方も多いのではないでしょうか？
さまざまなブランドの展示会を回る中で、私が注目したのはディオールのクルーズ コレクション。クルーズ コレクションは、クリエイティブ ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ氏が惹かれる場所を舞台とし、その土地の卓越した職人たちや工房と、ディオールのアトリエとの共同制作によってアイテムを創造するというスペシャルな試みです。
私は、世界各地に伝わる伝統的な職人技や民族衣装などを通じて現地の人々と絆を深めながら、ディオールのクリエイションへと昇華させるという、キウリ氏の姿勢を心からリスペクトしており、毎回「今回はどんなテーマかしら？」と楽しみにしているのです。
2024年は、キウリ氏の感情をかき立てる“魂の場所”であるメキシコが舞台。気持ちがアップしそうなピンクのバッグや、蝶のモチーフがあしらわれたアイテムは春気分を盛り上げてくれること間違いなし！ それでは、これからの季節に映えるアイテムを紹介していきましょう。
春に向かって華やぐ大人のためのピンク
1トートバッグ（縦27.5×横36×マチ16.5cm）48万円 2スカーフ7万6000円 3ハンドバッグ（縦11.5×横21×マチ4.5cm）39万円 4ショルダーバッグ（縦15×横20×マチ4cm）33万円／すべてディオール（クリスチャン ディオール）
今季はピンクのアイテムを数多く見かけました。手にするたびに高揚感が味わえ、優しく映えるピンクは、春にぴったりですよね。一方で、大人が持つには素材感やトーンに注意を払わないといけない色でもあります。ディオールのピンクは上品で、まさに「大人のためのピンク」だと思います。
1は大人気の「ディオール ブックトート」。モノトーンで描かれたバタフライの中に、アクセントとしてピンクがあしらわれており、甘くなり過ぎずに色を取り入れられます。3や4の小ぶりなバッグは、「ディオール ブックトート」のバッグインバッグにしても素敵です。大人がピンクを上手に楽しむためのポイントは、面積を小さめにすること。洋服はシックな色でまとめて、バッグで効果的に効かせると洗練されたスタイルに仕上がります。
メゾンのサヴォアフェールを体現するバタフライ
ネックレス（メタル×レジンパール）34万円 リング〈左〉（メタル×レジンパール）7万2000円 〈右〉（メタル）6万7000円 イヤリング（メタル×レジンパール）7万円 スカーフ7万7000円／すべてディオール（クリスチャン ディオール）
メキシコが舞台である2024年のクルーズ コレクションを象徴するモチーフとして、あらゆるルックにアクセントを加えていたのが、変容や進化、自由を意味するバタフライのアクセサリー。溶けた金属を型に注ぎ入れる鋳造法によって形づくられており、製作には高い精度を要するのだそう。仕上げにはメゾンのコードであるゴールドで染められます。
美しさと繊細さが融合したバタフライモチーフは、メゾンが長きにわたって大切にしてきたサヴォアフェール（職人技）を体現しています。ネックレスに連なる5つの蝶は、よく見るとすべて異なる模様になっているという手の込んだデザイン。主役級の存在感なので、白やベージュの服などと合わせてなじませたほうが品よく着けこなせると思います。
デニム×白シャツに優雅さを添える刺繍のカシミヤニット
ニット40万円 シャツ17万5000円（参考価格） デニム23万円 バッグ（縦9×横16×マチ5cm）54万円 シューズ13万5000円 ハット13万5000円／すべてディオール（クリスチャン ディオール）
キウリ氏の手がける洋服は、最高の素材と技を駆使していながら気負わずデイリーに楽しめるデザインが多く、これぞ真のエレガンスと唸るものばかり。柔らかなカシミヤに、蝶のモチーフをハート型に刺繍したこちらのニットもしかり。シンプルな白シャツ＋デニムでコーディネートしましたが、ドレッシーなスカートに合わせても素敵だと思います。
早く春のお洒落を楽しみたい！──そんな気持ちが高まるコレクションですよね。新しいアイテムは、シーズンの最初に買って長く楽しむのが賢い方法。皆さんもぜひ早めにチェックしてみてくださいね。
●お問い合わせ
クリスチャン ディオール
フリーダイヤル 0120-02-1974
おおさわ千春／Chiharu Osawa
スタイリスト。雑誌のほか、映画の衣装デザインや女優のスタイリングなどを幅広く手掛ける。着る人に合わせた的確なスタイリングやアドバイスは、多くの女優からも信頼を得ている。
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