〔特集〕世界の社交場を訪ねて──華麗なるウィンターリゾート 冬のリゾートは、社交の舞台であり、家族団らんの場であり、そして一人静かにリフレッシュするリトリートの場でもあります。ウィンタースポーツだけでなく、絶景を眺めながらレストランで食事をしたり、スパで心身を休めたり……。子どもから大人まで、誰もが忘れられない体験ができる、銀世界のリゾートへとご案内します。
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世界に誇る日本のパウダースノーを楽しむ
北海道や岩手、長野の雪山やスキー場は、世界中のスキーリゾートを知り尽くした富裕層のスキーヤーをも魅了しています。2000メートル級の山に登らずとも、これほど手軽に、最高のパウダースノーと出合えるところは、ほかにはないからです。温泉や美食のレストランも揃い、冬の自然の恵みが溢れる、ウィンター・リゾート王国へと進化しています。
ハナリッジ翼 シャレー(北海道・ニセコ)
室内で雪景色のパノラマに包まれる贅沢
「友人3家族で滞在したときは、ニセコに移住した東京・麻布の人気レストラン「81(エイティワン)」の永島健志シェフにケータリングを依頼し、ホームパーティをしました。日本一のウィンター・リゾートの高級シャレーです」(推薦者・杉山絵美さん〈料理家・ライフスタイルナビゲーター〉)。
一棟貸しのシャレーで家族団らんと静寂の時を楽しむ
ふわふわの極上の雪質が世界を魅了するニセコ。12月上旬になると、アメリカやオーストラリアなどの国々からスキー客が続々と到着します。
まるでどこかの外国の街のように英語が飛び交い、活気溢れるニセコの中心から、車でわずか数分の森に、一棟貸しの豪華なシャレーが誕生しました。
Y字形で屋根の曲線美が特徴の外観。
出窓は三方向を雪景色に囲まれた特等席。
静かに読書をしていると、エゾキツネが現れた。
3階建てで、11人まで宿泊できる5つのベッドルームや天然温泉、ジムなどを備え、窓からは雄大な羊蹄山が望めます。三方をガラスで囲まれたリビングで腰を下ろし、雪が積もる幻想的な景色を眺めていると、森の中に溶け込んでいくよう。
屋内の浴室も露天風呂も端正な佇まいで、外の美しい景色が際立つ。
夕暮れ時のリビングでくつろぐリカルドさん。
「階段やベッドルームや浴室からも外の景色が広がり、大自然とつながっている感覚になるように設計しました」と語るのは、リカルド・トッサーニさん。20年にわたり、インテリアデザイナーの奥様・敦子さんとともに、このシャレーの設計をはじめ、ニセコの地域再生設計を担ってきた世界的な建築家です。
「オープンキッチンで料理をしたり、音楽を楽しんだりと、家族や友人が集い、思い思いの時を過ごし、ニセコならではの環境を楽しんでいただきたい」
外に一歩も出ずとも雪国を満喫できる新しい滞在、リゾートのかたちです。
地方の自然や文化と建築を融合させるプロジェクトを北海道から沖縄まで手がけるリカルド・トッサーニさんご夫妻。寒い外に出なくても、最高のディナーコースがいただける出張料理はこの上ない贅沢。
永島健志シェフによるケータリング料理の一部。チーズときのこを添えたバルサミコソースの和牛(上)、トリュフの香り漂う「カルボナーラ再構築」(下)は絶品。
オープンキッチンで永島シェフと語り合いながら前菜を楽しんだ後は、メインディッシュをダイニングで。永島シェフのケータリングは予約時に内容を相談。
永島シェフのInstagram:
@takeshinagashima81ハナリッジ翼 シャレー住所:北海道虻田郡倶知安町岩尾別267‒15
TEL:0136(23)1724
料金:3泊または5泊~(12月より1泊130万円~、4月より1泊40万円〜)、11名まで宿泊可、コンシェルジュ、専属運転手つき。
IN15時/OUT10時
(次回へ続く。
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