野趣と雅が息づく美味を訪ねて。一流イタリア人シェフが旅する加賀【復興応援ランチ会開催】

九谷焼／九谷焼窯元 須田菁華
華やかで味わい深く、料理を引き立てる

「日本の器は手に持って使うものですから、手に合った寸法で作られているのですよ。そして料理を引き立てるものとして料理と共に発展しました」と語る須田菁華さん。

「色彩豊かな料理は単色の器に、単色の料理は色柄の華やかな器に」と須田菁華さん。遊び心のある意匠はどうやって生まれたのか等々、和の器の魅力についての話題は尽きません。

九谷焼窯元4代目の言葉にアントニオさんもうなずきます。「イタリアでは器を手に取って食べるという習慣はありませんが、料理と器の関係性においてはイタリアも同じです。そして、九谷焼は華やかでイタリアに通じるものがありますね」。

「ナポリ近郊の焼き物も明るく鮮やかな絵柄なので親近感が湧きます」とアントニオさん。

北大路魯山人が菁華窯で初めて陶芸に触れ、開眼したと聞き、ますます興味が募ります。ゆがみやにじみも味として、二つと同じものがないことのよさを感じてほしいという須田さんの話に耳を傾けながら、料理も二度と同じものはできず、常に食べる人を思って変化することこそが自然、とアントニオさん。名工からじかに聞く言葉は、新たな物語として料理の中で開花するでしょう。


九谷焼窯元 須田菁華（せいか）
住所：石川県加賀市山代温泉東山町４
TEL：0761（76）0008

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加賀棒茶／丸八製茶場 実生
一番摘み茶の茎を焙じた、独特の甘い香り

煎茶などを製造する際に選別された茶の茎は普段使いのお茶として地域で消費されていましたが、昭和天皇が石川県を訪問した折に、最高の焙じ茶として焙煎方法を改めて吟味して献上。それが「献上加賀棒茶」です。

献上加賀棒茶を味わう。焦がさずに焙煎された茎の風味はとても繊細。

浅く焙煎することで生まれる芳ばしい香りとすっきりとした飲みやすさが特徴。イタリアには焙じ茶に似たものはありませんが、焙煎の香りは親しみやすい、とアントニオさん。煎茶とは違う優しい味わいも好印象のようです。

「丸八製茶場 実生」の喫茶コーナーで味わえるお茶とお菓子のセット。お菓子は季節の和菓子、または加賀棒茶のロールケーキ。

ショップ&茶房はリニューアルのため4月初旬まで休業予定。

丸八製茶場 実生（みしょう）
住所：石川県加賀市動橋町タ1-8
TEL:0761（74）2425