〔特集〕正統的なスタイルを知る 教養としてのアフタヌーンティー イギリスで生まれた背景やその種類、そして意外なトリビアを知れば午後のティータイムはいっそう充実したものとなります。英国文化に造詣の深い、ティーサロン「スリーティアーズ」の新宅久起さんと一ノ木理恵さんに、自身の経験に基づいた、アフタヌーンティーをより深く優雅に楽しむための知識を教えていただきました。
前回の記事はこちら>>・特集「心躍るアフタヌーンティー」の記事一覧はこちらから>>
アフタヌーンティーの基本Q&A
席につき、3段スタンドが運ばれてくると、何から手をつければいい?正しいいただき方は? マナーは大丈夫かなど、気になることが次々と出てきます。英国で見聞してきたことをもとに、新宅久起さんに一例をお答えいただきました。
Q:きゅうりのサンドイッチが必ず入るのはなぜですか?
A:きゅうりはかつて貴族の富を象徴する食べ物だったからです。気候が冷涼なイギリスでは、きゅうりは露地では育ちません。アフタヌーンティーが生まれた19世紀、きゅうりは温室を所有し、それを管理する使用人がいる貴族のみが口にできる、富を象徴する食べ物でした。その名残が、今もサンドイッチの具材に受け継がれているのです。
新宅久起さん(しんたく・ひさき)「スリーティアーズ」オーナー。30年以上にわたってイギリス専門誌の編集長を務め、2019年に目黒にティーサロンをオープン。2023年に京橋に移転。英国展などの催事への出展も行っている。
目黒の洋館から京橋へ。ショップも併設
スリーティアーズ
築85年の洋館で営業していた完全予約制のティーサロンを閉め、2023年秋、東京駅にも近い京橋に移転。催事の出店で大行列ができるスコーン、ケーキがイートインとテイクアウトで気軽に味わえるようになりました。店内で楽しむクリームティーもおすすめ。
スリーティアーズ住所:東京都中央区京橋1-5-8 三栄ビル1階
TEL:03(6225)2414
営業時間:12時~18時
定休日:月曜~木曜 ほか不定休あり(営業日時はHPで要確認)
(次回に続く。
・この特集の記事一覧はこちらから>>)