原因が複雑だからこそ全方位のケアが必要
では具体的に何から見直せばいいのでしょうか。松倉クリニック代官山の貴子先生が優先すべき事項として挙げるのが栄養素の補給です。
「特に重要なのがたんぱく質、鉄、亜鉛。女性は長年生理があること、また加齢とともに食事の嗜好が変わってくるため、髪に悩む方の血液を調べると、これらの数値が低いことが多いです。食生活の改善に加えて、サプリメントも活用しましょう。そのほか、頭頸部のコリをほぐす、洗髪は朝ではなく夜に行うなど、すぐに実践できることでも髪は変わってきます」。
伊藤さんは「髪の土壌である頭皮のケアは必須。頭皮に赤み(炎症)がある人、頭皮が硬い人ほど、薄毛や白髪が進行しているという研究結果もあります。頭皮エッセンスの使用とマッサージを習慣に」と、その重要性を説きます。
さらに、今目の前の髪悩みを大きく左右するのはシャンプーと断言します。「悩みに合った製品を使い、正しい方法で洗うことで仕上がりは驚くほど変わります。毛髪の状態変化を観察する技術開発が進んだことで、私たちも適切な解決法を見出せるようになりました。髪に働く成分も進化していますので、一度信頼できる美容師さんに相談してみてください」。
二人が口を揃えるのは「大切なのは継続。毎日の積み重ねがものをいいます」。
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