4 睡眠 6〜8時間程度で、脳の老廃物を洗い流す
眠っている間に、脳が浄化され記憶が定着します休んで疲れをとるためだけのものと思いがちな睡眠ですが、脳にとっては別の重要な役割が。
「例えば遅くまで仕事をするよりも、早めに切り上げて睡眠をとってから翌朝仕事をするほうがはかどるのは、脳が休息をとったからではなく、メンテナンスが行われたからといえます。脳は眠っているときに記憶を整理して必要なものを定着させたり、不要な老廃物を排出したりしているのです」。十分かつ良質な睡眠はストレスの軽減につながり、ストレスに弱い海馬を守っているといえます。
睡眠中に、アルツハイマー型認知症の原因になるたんぱく質を除去 「また、老廃物を排出する際に、認知症を引き起こす原因といわれるたんぱく質、アミロイドベータを除去していることもわかっています。最近では6時間程度眠ればよいこともわかってきましたが、質にこそこだわるべきともいわれています」
起床と就寝は、毎日同じ時間に質のよい睡眠をとるために、いくつか心がけたいことがあります。まずは、毎朝決まった時間に起きて、決まった時間に寝ること。「起きている時間と眠っている時間のリズムを、体にしっかりと刻み込むことで、ぐっすり眠ることができるようになります」。
朝起きたら、しっかり朝日を浴びる人間は24時間のリズムを刻む、体内時計を持っています。「毎朝起きたらすぐにカーテンを開けて朝日を浴びる習慣をつけ、日中もなるべく太陽の光を浴びるようにすると、体内時計が正しく刻まれ、起きている時間と眠っている時間を体が覚えるようになります」。
眠れないときは、香りの力を借りてみても「匂いは、海馬にさまざまな記憶を呼び起こさせ、脳を元気にしてくれるといわれています」。これを利用して、就寝前に同じルームフレグランスを部屋に吹きかけたり、ピローフレグランスを枕に吹きかけたりして、「この香りがしたら眠る時間」と記憶させてみませんか。