〔特集〕近くて最旬のアジア(2)台湾、美食の旅へ 台湾は今、食材、カルチャー、歴史を紐解きながら「新しい台湾らしさ」を表現している料理が、世界から注目を集めています。台北に集結した、最旬の美食の旅へとご案内します。
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台湾セレブリティ、何奕佳さんが案内する台北
「山海樓」のオーナー、何奕佳(ホーイージャー)さん。製紙会社を親会社にもつ3代目として、台湾の大手企業、永豐餘生技有限公司(ヨンフォンユーセンジーヨウシェンゴンスー)のCEOに就任。オーガニック農業、食の切り口から新しい台湾を牽引している時代のリーダー的存在。「山海樓」では何さんが20年かけて培ってきたローカル食材の台湾料理がいただける。
何奕佳さんのお気に入り(1)
台北を代表する台湾料理の名店
山海樓(シャンハイロウ)
レストラン「山海樓(シャンハイロウ)」の料理「潤餅(ルンピン)」は、薄いクレープ生地に、有機野菜やこだわりの飼育方で育てられた肉や魚などの山海の幸を自由に巻いていただく。「山海潤餅(シャンハイルンピン)」NTD1万6800(2024年5月頃までの限定メニュー)。
何奕佳(ホーイージャー)さんが営む「山海樓」は、台湾伝統のおもてなし料理を再解釈し、モダンにアレンジした華やかなメニューで、多くの人々に愛されてきました。ミシュランガイド台湾が発行されて2年目から1つ星を獲得。2021年からは持続可能なガストロノミーとしてグリーンスターも与えられています。
左から許(シュー)さん、陳(チェン)さん、何さん、毛奇(モッキ)さん。美食家揃いのご友人と食談義に花を咲かせる。
右・契約農家のズッキーニとにんじんを市松模様に編み、黒豚肉と野菜を包んで。食感がよく、だしがしみる「櫛瓜封(ジェーグァフォン)」NTD980。左・帆立貝、原木しいたけ、松茸、マテ貝のうまみの調和が見事。錦糸卵で菊の花のように飾ったおもてなしの代表的料理。「菊花干貝湯(ジューファーガンベイタン)」NTD3800。
「協業農家と共に畑や牧場で生命力の強い食材を育てることを大切にしています。料理の出発点は畑からだと思っています」と何さん。山海樓は「農業パートナーとの表現の場の一つ」なのだそう。各食材のパワフルな味が最大の魅力です。
2018年に今の場所に移転し、お皿一枚まで美意識が宿る、よりラグジュアリーな空間に。台湾料理の伝統と革新を最大限に感じられるでしょう。
1930年代の高貴な邸宅を彷彿させる建築美。緑多き仁愛路(レンアイルー)沿いのビル1、2階に構える。
山海樓(シャンハイロウ)住所:台北市中正區仁愛路二段94號
TEL:+886-(0)2-23513345
営業時間:12時~14時30分、18時~22時
定休日:無休