〔特集〕近くて最旬のアジア(3)ルボンボン優子さんと訪ねるタイ“シノワズリ”の世界 東南アジアの中心に位置し、古くからさまざまな国の影響を受け文化を育んできたタイ。この国に息づく“シノワズリ”な世界を、2023年春、タイに移住したルボンボン優子さんに案内していただきました。インテリアの参考になるスポットから、お気に入りのレストランやホテル、そして素敵なご自宅まで。優雅なタイの魅力をご紹介します。
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タイの暮らしに息づく工芸を訪ねて
優子さんが特別にオーダーして作ったオリジナルの蓋物。アユタヤ王朝時代の古典様式である天使の柄が描かれている。工房までは、バンコク市内から西へ、車で約1時間30分。
王室や貴族に愛用された精緻な絵付けの色絵磁器「ピンスワン ベンジャロン」
ベンジャロン焼は、タイのアユタヤ王朝時代(1351〜1767年)後期に王族が使う器として誕生した華やかな色絵磁器。初めの頃はタイ王室から中国に発注をして作られていましたが、後に国内で絵付けするようになり、時代とともに貴族や富裕階級の生活にも広まっていったといわれています。
カップやティーポットなどに施されているのは、19世紀初期にタイと中国の伝統文様を一体化することで生まれたモダンな趣の「カンヒー」文様。
「ピンスワン ベンジャロン」は、伝統芸術のマイスターだった名工ウィラット・ピンスワン氏が創業した工房。代替わりした現在も、ピンスワン氏が生涯をかけて探求した古陶に学んだ深みのある色彩と、古典様式を踏襲した品格ある柄の作品を作り続けています。職人たちが手描きで絵付けをする工房の隣にあるショールームでは、見本をもとにデザインや色を相談してオーダー可能。
平和を願う花文様「プラジャムヤーム」が描かれたタイ式3段弁当箱8000バーツ、プレート2800バーツ。
「一から絵付けしてもらえる。そんな贅沢な機会は日本ではなかなかありませんよね。タイだからこそ叶うお誂えです」と、気に入ったデザインを見つけた様子の優子さん。飾り棚に新たな品が加わるようです。
ショールーム内には多種多様なデザイン見本が並ぶ。一部の商品は展示販売されている。
ピンスワン ベンジャロン32/1 Moo 7, Bangchang, Ampawa, Samut Songkhram
TEL:+66-(0)9-1874-9914
営業時間:8時~17時
定休日:日曜
ルボンボン優子さんヨーロッパやアジアから輸入するインテリアアイテムやテーブルウェアを扱うセレクトブランド「ルボンボン」オーナー。ホームデコレーションや食卓など日々の暮らしを発信するインスタグラム(
@lebonbonyuko)や「美味しい!家庭画報」(
@bimi_kateigaho)の連載が人気を集めている。
【Special Information】ルボンボン優子さんと一緒にお買い物バンコク、シノワズリの世界を巡る旅へ ショップや工房に同行し、お買い物のアドバイスをしてくださるルボンボン優子さん。
この特集で紹介した美術館やショップ、バンコク郊外にある工房をルボンボン優子さんとともに巡り、お買い物やオーダーメイドを楽しむツアーを企画しました。滞在はチャオプラヤ川を目の前に立つ最新のラグジュアリーホテル「カペラ バンコク」。“シノワズリ”の世界に浸る特別な旅に、きっとなるはずです。詳細は発売中の家庭画報4月号、またはプレミアム旅行社までお問い合わせ下さい。
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TEL:03‐3262‐6480
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(次回に続く。
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