〔特集〕20世紀&21世紀にグルマンを魅了 世界のスーパーシェフ列伝 美食は時代を映す鏡──。フランス料理を起点に、卓越した才能で各時代を牽引したスーパーシェフたちの功績と美食界の進化を辿る旅へとご案内します。
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アラン・デュカス(1956~)
写真/Matteo Carassale
卓越した料理と経営で文化に貢献する巨人
ヌーヴェル・キュイジーヌの巨匠らのもとで修業。モナコの豪華ホテルの総料理長に31歳にして就任するや、地中海料理をベースに独自の美食を確立、3年後の1990年に3つ星に。1996年にはパリに自店を開業し、こちらでは古典料理の現代化に取り組む。1998年、当時絶対に困難といわれた「一人で2店の3つ星」を達成。2000年以降は卓越した経営能力で多彩な業態を世界に展開。『料理大全』を編纂、出版するなど、フランス料理文化の継承者としても活躍する。
【主な弟子】
小林 圭(パリ「レストランKEI」)、大東和彦(大阪「シナエ」)
【師匠の横顔】小島 景さんパレスホテル東京 フランス料理「エステール」 シェフ彼は師であり規律。そして知識豊富で、どんな方ともしっかりと会話できる立派な人。でも以前私が悩みを相談したとき、「自分もいまだに迷い続けている。だからあなたが迷うのは当然」といってもらったことがあります。完璧に見える彼も、悩みながらさらに上に挑む。その姿に感銘を受けました。
(次回に続く。
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