〔特集〕心安らかに、精一杯生きるために知りたい 死んだらどうなる? 誰にとっても限りある命。人は死んだらどうなるのか? 古今東西、永遠のテーマをノンフィクション作家・工藤美代子さんが聞き手となり、日本心霊科学協会理事の小児科医・鶴田光敏さんに率直に尋ねる対談は必読。また、研究や体験を通じて死後の世界観を確立されている方々にもお話を聞き、多面的に掘り下げました。死後の世界に思いを馳せることで、“よりよい死を迎えるために、よりよく生きる”一助になりますように──。
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偉大な先人たちの教えを一人でも多くの人に伝えたい。医学博士・鶴田光敏さん、魂の向上を目指して
診察室にて。
「37年間毎日、氏神様にお詣りしています」
作家の佐藤愛子さんをして「お伽話のフェアリーのように、私の彷徨に道をつけてくれた鶴田医師」と評される鶴田光敏さん。その半生を医療と心霊(神霊)学に捧げてきた鶴田さんに、よりよい死後の世界に行くための道先案内人として、日々の心得を教えていただきました。
自身の神秘体験をきっかけに深いかかわりを持つようになった心霊学の世界。日本を代表する古神道家の相曾誠治さん、人々の魂の救済に真摯に向き合われた中川昌蔵さんという稀代の霊能者の方々との出会いにより、お役目にも導かれていったと語ります。
右・鶴田さんの魂の師匠たち。上が中川昌蔵さん(右)、下が相曾誠治さん。「人々の魂の波動を引き上げる使命で遣わされてきた方々です」。左・中川さんの講演などを録音したCD-ROM。
「佐藤愛子先生の別荘の浄化は相曾先生のご登場でようやく成し遂げられました。30年に及ぶ壮絶な戦いは佐藤先生の『私の遺言』に詳細に綴られていますので、ご興味がありましたらご一読ください。中川先生と面識を得たのは私が44歳のとき。その後、弟子にしていただき、先生最晩年の4年間をご一緒できた貴重な体験はその後の人生の道標となっています」。
鶴田さん宅での佐藤愛子さんと相曾さん。
現在、鶴田さんは「人々に大自然の法則と各自の魂の向上をはかることを教える」ことを使命とした師の教えを伝承し、後世に残すべく活動しています。
情熱溢れるお人柄で愛される鶴田さん。『街道をゆく43 濃尾参州記』では司馬遼太郎さんとみどり夫人の案内役に。母校の名古屋市立緑高等学校にて。
生きている間にできること 感謝と反省を常に忘れずに
「多くの霊的体験により、死後の世界の存在、魂の浄化向上のために輪廻転生して皆、地球に来ていることは至極当然と認識しています」と鶴田さん。
では、魂の汚れを払い徳を積むために私たちは何ができるのでしょうか。日々、実践されていることを教えていただきました。
1つ目は、中川さん提唱の「幸福のソフト」を毎日目にできる場所に貼ること。「意識しなくても自然に行動できるようになれば幸福になれます」。
2つ目は神様にお礼を伝えにお詣りすること。氏神様に毎日お詣りして37年。1日と15日には掃除してお酒、お米、お水をお供え。熱田神宮には週に一度、伊勢神宮には月に一度のお詣りを続けています。
熱心にお詣りされる理由、何をお祈りされているのかを尋ねると「中川先生は『宇宙は天地創造神により形成され、我々はそこから生命を授かっている。万人に魂の向上のガイドとして守護霊がついているが、守護霊は常に氏神の指導下にある。これは霊界の一つのシステムであり、宗教とは関係がない。生命現象は創造神からの中継ぎとして我が国では伊勢神宮→地域の一の宮→住んでいる場所の氏神という順序で降ろされる。神様は困りごとなどすでにお見通しであるからお願いごとをする必要がないし、しないほうがよい。ただ生命をいただいていることへの感謝だけをしなさい。それが本当の祈りです』といわれました。以来、私は神前で『生かしていただいてありがとうございます』としか申しません」。
魂の向上への一歩として、氏神様にお詣りしてみてはいかがでしょう。