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ブラームスの人生を変えた出会いとは。情熱あふれる『弦楽六重奏曲第1番』の旋律

2024.05.07

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クラシック音楽を楽しく学べるトリビアを毎日お届け。

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」 難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら>>

第250回 ブラームス『弦楽六重奏曲第1番』

イラスト/なめきみほ

イラスト/なめきみほ

ブラームスの思いが込められた名旋律

今日5月7日は、ドイツ・ロマン派を代表する作曲家ブラームス(1833~97)の誕生日です。

ドイツ・ハンブルクの貧しい家庭に生まれたブラームスは、13歳の頃から酒場などでピアノを弾いて金を稼ぎ、家計を助けていたといいます。その後、音楽家としての知名度を上げるべく演奏旅行に出かけ、その途中、ブラームスの人生に大きな影響を与えた作曲家ロベルト・シューマン(1810~56)と、その妻でヨーロッパ随一のピアニストとうたわれたクララ(1819~96)に出会います。

ブラームスの才能に感銘を受けたシューマンは、自身が主幹を務める『新音楽時報』においてブラームスを“ベートーヴェンの後継者”と称賛。ブラームスの知名度は一気に上がることとなったのです。


そのブラームスが27歳の時に作曲した『弦楽六重奏曲第1番』は、ブラームスの情熱がほとばしるような名作です。美しい第2楽章を自らピアノ独奏用に編曲し、クララの誕生日にプレゼントした逸話からは、シューマン夫妻への愛と感謝が伝わってくるようです。


田中 泰/Yasushi Tanaka
一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。
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