ホルモンバランスの変化によって体調がゆらぐ更年期。普段の食生活で少しでもその症状を和らげたいものです。ホルモンバランスを整えると同時に、腸も喜ぶ「おそうじスープ」をご紹介します。
※この記事は、発売中の『からだにいいこと』2024年6月号より一部抜粋・再編集しています。
教えてくれたのは…今津嘉宏生
日本消化器病学会専門医。芝大門 いまづクリニック院長。また、漢方専門医の知識を活かし、幅広く活躍。著書に『長生き朝ごはん』(ワニブックス)。
「女性ホルモンの変化と腸の状態は、深く関係しています」と話すのは、医師の今津嘉宏先生。
脳の視床下部で女性ホルモンの分泌と自律神経のバランス、腸の動きをつかさどり、互いが影響しあっています。ホルモンバランスが乱れると、腸の動きまで鈍って不調に発展。特に、分泌量が減る更年期世代は自律神経が乱れやすいため、意識してケアする必要があるそうです。
ホルモンのバランスが崩れる
ストレスや加齢などによって、女性ホルモンの分泌が正常に行われなかったり、増減のサイクルが変化。また、分泌量が減ることでバランスが乱れてしまいます。
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自律神経が乱れて腸の不調に発展
女性ホルモンのバランスが乱れると、相互作用により自律神経も乱れるように。腸のぜんどう運動は、自律神経に関与しているため、便秘や下痢の不調が出ることも。
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「おそうじスープ」でホルモンと腸をケア
スープに含まれるイソフラボンによって、ホルモンバランスと自律神経を整えます。更年期の不調を改善するとともに、腸がスムーズに動き出すように。
女性ホルモンを整える
肌に潤いやハリを与える女性ホルモンと似たような働きをし、若々しい体づくりをサポート。1日に摂りたい目安量は75㎎とされています。
強い抗酸化力で体内の酸化を防ぐ
ポリフェノールの一種であるイソフラボンには、強い抗酸化作用が。老化の原因となる活性酸素を排出すると同時に産生を抑制し、体内の酸化を防ぎます。
さらに──
2種の発酵食品で腸の代謝を高める
乳製品などを発酵させた動物性発酵食品と大豆や野菜などを発酵させた植物性発酵食品から2種類以上を摂るのがおすすめ。腸の代謝が高まり、エクオールの産生を促します。
噛むことで腸の吸収を促す
よく噛むことで副交感神経が働き、腸のぜん動運動が活発に。さらに唾液をはじめとした消化液の分泌が促進され、食べたものの消化・吸収を助けます。
1)高野豆腐を湯に浸して戻したら水けを切り、さいの目切りにする。キャべツはざく切りにする。
2)鍋に水を入れ沸騰したら、1)を加えて火がを通るまで煮る。火を止めたらみそと顆粒だしを溶く。
材料(2人分)
豆乳………………………… 200ml
ぬか漬け……………… 20g程度
大豆(水煮) …………… 大さじ4
みそ …………………… 大さじ1
作り方
1)ぬか漬けを食べやすい大きさに切り、器に入れる。
2)鍋に豆乳と大豆を入れて沸騰直前まで温めたら火を消す。 みそを溶き、器に注ぐ。
材料(2人分)
豆乳………………………… 100ml
ひよこ豆(水煮)……… 大さじ2
パプリカ(赤)……………… 4分の1個
水…………………………… 100ml
コンソメの素………………… 1個
作り方
1)パプリカを1㎝角に切る。パプリカとひよこ豆、水、コンソメの素を鍋に入れて煮る。
2)沸騰したら火を弱めて豆乳を加え、沸騰直前まで温める。
材料(2人分)
納豆………………………… 100g
キムチ……………………… 100g
豆腐………………………… 150g
水…………………………… 100ml
鶏ガラスープの素……… 小さじ1
作り方
1)鍋に水、鶏ガラスープの素、キムチの汁を入れて火にかける。
2)煮立ったら、納豆、豆腐、キムチを加えてさっと煮る。
※表示イソフラボン量はすべて1人分です。
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『からだにいいこと』2024年6月号
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この記事は、『からだにいいこと』2024年6月号の内容を抜粋・再構成したものです。監修・レシピ作成・成分算出/今津嘉宏