──そんな長澤さんのリフレッシュ法を教えてください。「ライブに行くことです。2月はテイラー・スウィフトの来日コンサートに行ってきました。もう最高に素晴らしかったです。最近は、King Gnu、それからVaundyのライブにも行って、すごくリフレッシュできました。リラックスできるし、一体感や高揚感もあって、ライブには何か自分を埋めてくれるものがあるなあと感じます。それは舞台も同じで、やっぱりライブなので、人間と空間のエネルギーを生で感じて、栄養をもらったような気持ちになります。時間と空間を共有しながら、目の前で起きていくことを体感することで、自分の何かが育っていく感じがするんですよね」
──スマホの画面で、気軽に動画を見られたり、簡単に情報が得られる今の時代。生で体感できること、時間と空間を共有できるというのは、ある意味、最高に贅沢な体験かもしれませんね。「そうですね。でも、画面の中の世界もすごく面白いものだと思うし、大切だなあと感じます。両方を違うものとして楽しむというのがいいんじゃないでしょうか。手軽に見られるものがあるからこそ、生の体験が特別になるというのもあると思います」
──素敵に年を重ねていらっしゃる長澤さん。俳優として、人として、今後どう過ごしていきたいですか?「人や物事に対して、ちゃんと向き合える人でありたいです。会話をするとか、考えるとか、知るとか……子どもの頃からやってきたそういうことを、『もう大人だからいいや』とか『どうせやっても無駄』なんて思わずに、しっかり続けていきたい。野田さんがまさにそうであるように、常に好奇心を持って、未来に対しても、今に対しても、ちゃんと希望を持って生きたいなと思います」
長澤まさみ(ながさわ・まさみ)1987年、静岡県生まれ。2000年に第5回「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞。以降、数々の話題作に出演し、2020年に映画『MOTHER マザー』で日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞するなど、受賞も多数。近年の出演作は、映画『コンフィデンスマンJP』シリーズ、『四月になれば彼女は』、ドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』、舞台『THE BEE』など。映画『スオミの話をしよう』が2024年9月13日より公開予定。
NODA・MAP第27回公演『正三角関係』作・演出/野田秀樹 出演/松本 潤、長澤まさみ、永山瑛太、村岡希美、池谷のぶえ、小松和重、野田秀樹、竹中直人 ほか
〈東京公演〉7月11日~8月25日/東京芸術劇場プレイハウス 2024年6月23日(日)よりチケット一般発売 9月から11月にかけて、北九州公演、大阪公演、ロンドン公演あり。
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