新世代の鍼灸師に訊く 第6回(2) 鍼灸院は「未病を予防する」ことから「病気を改善する」ことまで守備範囲が広く、身近な健康アドバイザーとしてもっと活用したい医療施設の一つです。
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スキマ時間でやってみよう! 簡単セルフケア
越石江里先生(越石鍼灸院)
越石鍼灸院 副院長 越石江里(こしいし・えり)先生
1971年、東京都生まれ。花田学園日本鍼灸理療専門学校卒業。父方の祖母も鍼灸師。一般企業に勤務した後、97年から母・越石まつ江氏のもとで越石式灸法を学び、その技と治療の心を受け継ぐ。2004年には機能訓練型デイサービスを開設し、お灸を生かしたリハビリにも取り組む。21年より副院長。現在は全国からやってくる研修生を母とともに育成し、継承者として越石式灸法の普及に注力。
首・肩の集中ケアで凝りをほぐし、頭部に向かう血液の循環をよくする
「甲状腺の病気をはじめ、首から上の病気を予防するには首・肩の凝りをほぐして血液循環をよくすることが重要です」と越石先生はアドバイスします。
そこで日常的に取り組みたいのが首・肩の集中ケアです。少ない刺激でも効果は十分に期待できるため、やさしく施術するのがポイント。
めまいや難聴、頭痛、疲れ目の予防や軽減にもおすすめです。
首すじマッサージ
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耳の後ろにスプーンのつぼの部分を当てる。胸鎖乳突筋(耳の後ろから鎖骨にかけて伸びている筋肉)に沿って、スプーンをゆっくり滑らせる。このとき、なでるように行い、スプーンを立てたり、強く押しつけたりしないように気をつける。左右交互に3回行う。
肩ツボ押し
肩井(けんせい)(首のつけ根の骨と肩先の骨を結んだ線の中央にあるツボ)を中指で5秒ほどゆっくり押す。その際、強い刺激にならないよう、少しへこむ程度の圧力にとどめる。このツボへのお灸を併用すると、さらに効果的。
首肩へのお灸
大椎(だいつい)(首を前に曲げたときに大きく出っ張る骨のすぐ下にあるツボ)とその両脇に台座灸を置き、温熱刺激する。ここは越石式灸法では治療の要となる部位で、血行改善に加え、免疫力のアップも期待できる。1日1回、風呂上がりを避けて施術する。
台座灸は温熱刺激が最も弱いタイプを使用する。
診療案内
東京都練馬区桜台1-4-1 越石ビル1階
TEL:03(3948)8852
予約制
診療時間/9時~12時、14時~18時(土曜15時まで)
休診日/日曜・祝日
診療費/初診料2000円(税込み)、鍼灸治療8500円(税込み)
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