十分に世話ができていないことに後ろめたさを感じる人も多いようです。
マドカさん 私もできていないことはたくさんあるけれど、そこはあえて見ず、「できることはやっている」と肯定的に考えます。基本に「親も自分も両方大事」という考えがあって、自分の生活や仕事をおろそかにしていないからストレスも解消できるのだと思います。
前野先生 介護で疲弊しないために必要なのはやはりバランス。左脳で正しい知識を得て右脳で感情をコントロールする、親も自分も両方大事にする、自分だけで抱えずに介護サービスや福祉を利用する(下図)。この3つのバランスを意識するか否かの差は大きいと思います。
介護に必要な“3つのバランス”
1.右脳(感情)と左脳(知識)、2.介護する人(自分)とされる人(親)、3.自助(自分でやること)と共助・公助(介護保険サービスや公的支援の利用)──この3つのバランスがうまくとれているかを考えながら介護に臨むことが望ましい。