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「睡眠時無呼吸症候群」の検査や治療は、どのようなことをするの?

2024.06.14

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程度に応じて治療法が変わる。生活習慣の見直しは必須

治療は、1時間に5回以上30回未満の無呼吸がある軽症から中等症であれば、肥満の改善、飲酒などの生活習慣の見直し、舌を前に出すマウスピースの装着が主で、扁桃が著しく大きい場合などには手術での切除が行われることがあります。

1時間に20回以上の無呼吸がある中等症から重症になると、経鼻的持続陽圧呼吸(CPAP〈シーパップ〉)療法が標準です。CPAPは空気を出して圧力を生じさせ、気道を開く機械で、鼻に器具をつけて眠ることで無呼吸を解消します。

CPAPがうまく使用できない患者さんには2021年に保険適用となった舌下神経電気刺激療法があります。これは小型の装置を体内に埋め込んで舌が前に出るように刺激する治療で「実施施設が限定的で、日本ではまだ症例数が多くありません」。


すでに睡眠時無呼吸症候群と診断された人で専門医の治療を受けたい場合は、日本睡眠学会のホームページで総合専門医を探すのもよいでしょう。「程度の軽い睡眠時無呼吸症候群であれば、高い枕を避ける、抱き枕を使う、深酒をしないなど、習慣を少し変えることでも有効な場合があります」

CPAP療法を始めるかどうかは慎重に決める

中等症から重症の睡眠時無呼吸症候群の主な治療法であるCPAP療法には、睡眠中の呼吸の状態に合わせて気流の量を調節できる機器も導入されています。保険診療で使えることもあって、在宅睡眠時無呼吸検査で重症の睡眠時無呼吸症候群である場合にCPAP療法をすすめられることがあります。

CPAP療法を始めると一生続けることになるだけに、「CPAP療法に入る前に、睡眠ポリグラフ検査によるしっかりした診断を受けることが重要です」と中山先生。

睡眠時無呼吸症候群は自覚症状がないことも多く、自分自身は何も困っていないのに、毎晩CPAPを装着するようにいわれて、とまどう患者さんも多いそうです。「医師や家族のすすめでCPAP療法を始めたものの、CPAPをつけて眠ることがプレッシャーになってしまい、かえって不眠になる患者さんもいます」。

「睡眠ポリグラフ検査の結果、重症と診断された患者さんや、特に脳や心臓の病気のリスクが高い患者さんにはCPAP療法を行うことをすすめますが、中等症であれば、経過を観察しながら、肥満の改善やお酒を控えるなど生活習慣の見直しから始めるほうがよい場合もあります」

なお、中山先生によると、花粉症や風邪による鼻づまりなどで口呼吸となり、無呼吸になりやすくなることがあるそうです。「軽症の睡眠時無呼吸症候群であって、鼻づまりが強い場合には、肥満の解消や生活習慣の見直しのほか、鼻の治療をすすめることもあります」。

取材・文/小島あゆみ

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