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「睡眠時無呼吸症候群」の検査や治療は、どのようなことをするの?

2024.06.14

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睡眠時無呼吸症候群の予防から治療まで

日中の眠気、いびきなどの困る症状があれば検査を受けよう

予防

●肥満にならないようにする
●飲酒しない、あるいは少量にとどめておく(特に睡眠前)
●慢性的な鼻づまりがあれば、治療しておく
●睡眠中に横向きになるように抱き枕を使う、高い枕を使わない
●睡眠薬は睡眠時無呼吸症候群のリスクファクターの一つであるため、症状に合う薬を適正に使うことが大切

症状

●日中にいつも眠い

●テレビを見ているときや会議中など座っているときに寝落ちする
●熟睡した気がしない
●起床時に頭痛がする
●いびきがひどいといわれる
⇒ 自覚症状だけで睡眠時無呼吸症候群と気づけることはほとんどない

診察・検査

問診 日中の眠気、起きたときの頭痛などの症状の有無を聞かれる

あごや口腔、鼻の診察 舌、咽頭、扁桃などの大きさや形状、鼻の通り、顔の骨格などをみてもらう

在宅睡眠時無呼吸検査 指にパルスオキシメーター(動脈血酸素飽和度と脈拍数を測定する)をつけ、鼻に気流計をつけて眠る。
自宅で行う簡易検査で、この検査では診断が不十分なこともある
⇒ 簡易検査では確定診断できないので、睡眠時無呼吸症候群の疑いが濃ければ、睡眠ポリグラフ検査を受ける

睡眠ポリグラフ検査 動脈血酸素飽和度と脈拍数だけでなく、脳波、眼球や下あご、脚の動き、胸や腹部の呼吸運動、気流音、いびきの音、心電図、体位などを睡眠時に測定する。医療機関で1泊2日で行い、この検査によって確定診断できる

肥満に関する測定・検査 体重、体脂肪率、体格指数(BMI)、腹囲、首回りなどを測定する

睡眠時無呼吸症候群によって、すでにほかの病気(高血圧、糖尿病、脂質異常症、狭心症・心筋梗塞など)が発症していないかどうかを検査することもある

ほかの病気の診察時

高血圧、糖尿病、脂質異常症、狭心症・心筋梗塞、睡眠障害などの病気の診察時に睡眠時無呼吸症候群の症状があれば、睡眠の専門医を紹介してもらう

健康診断・人間ドック

オプション検査で在宅睡眠時無呼吸検査が受けられることがある。簡易検査であるため、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあれば、睡眠の専門医を紹介してもらうとよい

診断

睡眠ポリグラフ検査 1時間に何回呼吸が止まったり、浅くなったりしているか(無呼吸低呼吸指数)によって重症度を分ける
⇒ 心臓や脳の病気などにより呼吸のコントロールができない中枢性睡眠時無呼吸症候群もあるため、鑑別が必要

正常 5回未満
軽症 5回以上15回未満
中等症 15回以上30回未満
重症 30回以上

上記の無呼吸低呼吸指数が軽症以上かつ日中の眠気や起床時の頭痛、いびきなどの症状で困っている場合に治療の対象となる

治療

無呼吸低呼吸指数や症状などによって下記の治療法を選択する

●肥満であれば減量する
●飲酒などの生活習慣を見直す
●経鼻的持続陽圧呼吸(CPAP)療法(睡眠時に空気を送り込む)
●オーダーメイドのマウスピースを装着する
●肥大している扁桃などの切除手術
●舌下神経電気刺激療法(舌を前方に出すよう刺激する小型の装置を体内に埋め込む)

・連載「サイレントキラーの病に備える」の記事一覧はこちら>>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年06月号

家庭画報 2024年06月号

取材・文/小島あゆみ

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