〔特集〕「京都」美味案内(3)気分で選ぶ気軽な昼ご飯 夜は日本料理のコースを予約しているから、昼ご飯は軽めにしたい──。そんな読者の皆様の声にお応えして、麺、洋食を気軽に楽しめるお店をご紹介します。
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割烹の技と味が冴える5種のうどん
祇園やま岸(祇園)
料理屋の一品も楽しめる、コース仕立てのおうどん。万願寺じゃこ、鯛の棒寿司、うどんの「九条ねぎ京きつね」、抹茶がかかる甘さ控えめの黒豆豆腐で1800円。先付と寿司は月替わり。
国内外の観光客で賑わう花見小路から一筋入った路地にひっそりと暖簾を掲げる割烹「祇園やま岸」。京都を拠点に東京でも店を展開する人気店「やま岸」が営み、お昼を提供するのはここ祇園店が初めてです。
「おだしのおいしさを味わっていただき、やま岸を知ってもらうきっかけになれば、という大将の思いからうどんやコースでの提供を始めました」と話す店長の日根野谷 誠さん。
土鍋で供される、あつあつの「ゆばうどん」2200円、すっぽんとねぎがたっぷりのる「丸鍋」4500円。ゆばは美山産の大豆と水で作られた無添加のもの。
お昼は季節の一品から始まり、主菜のうどんは京都でおなじみの揚げの刻みやゆば、鴨なんばん、やま岸で人気の丸鍋や新感覚の和風ローストビーフの5種類。
専用のたれで味わう「ローストビーフ混ぜうどん」3000円。
肉汁とだしが相まってうまみが増す「鴨なんばん」3500円。いずれのうどんにも先付と寿司、水物がつく。
試作を重ねたというだしは本店がある中京・富小路の井戸水を使ってうどんに合うように調味され、いただくと風味濃厚でかつお節の香りがふんわりと立ち上がります。
のど越しとつるんとした口当たりのよさで選んだという小豆島の細うどんとのバランスもよく、割烹ならではの技と工夫を凝らした味を堪能できます。
町家の風情や庭を残しつつ、居心地のよいカウンターを設けた店内。
お茶屋さんだった建物を改修して設けたカウンターからは坪庭が見え、花街の風情や割烹の雰囲気に浸れるのも魅力です。
祇園やま岸住所:京都市東山区祇園町南側570-154
TEL:075(551)0701
営業時間:12時〜14時、18時〜22時(ともにLO)
定休日:第2・第4火曜、水曜
※要予約
(次回に続く。
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