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小澤征爾 不朽の音楽人生〔前編〕佐渡裕さん、堤剛さん、マルタ・アルゲリッチさんからのメッセージ

2024.06.10

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佐渡 裕さん(指揮者)
「音楽の感動はごく身近にあると全力で伝えてくれた」

2007年、ベルリンで指揮した佐渡さんの楽屋にふらりと現れた小澤征爾さん。「実は二人で音楽の話をしたことは、ほとんどないんです。伺ってみたいことはたくさんあった」。

小学生の頃に毎週楽しみにしていたテレビ番組が、『オーケストラがやってきた』でした。山本直純さんの愉快な司会、新日本フィルというオーケストラ、そこに颯爽と登場する小澤征爾さん。森英恵デザインの白いスーツにネックレス、指揮棒でビシビシビシッと明確に音楽の方向性を示す指揮姿は、本当にかっこよかった。

明るくて、お茶目で、とても真剣で。音楽の感動はごく身近にあり、オーケストラはとても豊かで面白いものですよ、と全力で語りかけてくれ、僕は夢中になりました。僕が音楽を続けるエネルギーの根本は、今もそこにあります。

その小澤さんと直純さんが立ち上げられた新日本フィルで、半世紀後に僕が音楽監督をしていることに、不思議な縁を感じます。創立時にどんなドラマがあったのか、直に伺ってみたかった。その頃小澤さんはサンフランシスコ響やボストン響の音楽監督となり、世界の一流オーケストラを振りながら、日本のオーケストラに新たな道を開くため奔走されたのです。そして小澤さんと音楽をやりたい一心で集まった楽団員たち。


「この人を中心に皆が一緒に生きている、その時間が素敵すぎる」と、小澤征爾さんに触れた誰もが思ったはずです。(談)

佐渡 裕さん(さど・ゆたか)
1961年生まれ。1989年ブザンソン国際指揮者コンクールで優勝。ヨーロッパのトップ・オーケストラを多数指揮。現在、トーンキュンストラー管弦楽団(オーストリア)音楽監督、新日本フィルハーモニー交響楽団第5代音楽監督、兵庫県立芸術文化センター芸術監督。

(次回へ続く。この特集の一覧>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年06月号

家庭画報 2024年06月号

取材・文/内海陽子 企画協力/ヴェローザ・ジャパン

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