当時、小さな時計を作れることは、高い時計技術の証。本物の技術志向をレディス時計に早くも取り入れ、社会で活躍する女性を支援しました。
最新の「レディバード カラーズ」(写真上、ブランパン ブティック 銀座)でも、初代の崇高なスピリットは確実に受け継がれています。
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1755年に創業したジュネーブの老舗時計メゾン、ヴァシュロン・コンスタンタン。いくつもの機能を有する複雑時計の名手として有名ですが、今年発表した最新作の懐中時計では、自らの持つ記録をさらに更新しました。
依頼主からオーダーを受け作られたこのユニークピース「レ・キャビノティエ・ザ・バークレー・グランドコンプリケーション」(写真)には、63もの複雑機能が搭載されています。開発期間は11年。時計を構成する部品は2877個もあり、組み立てるだけでも1年間を要します。2200年まで調整不要の、世界初となる中国暦パーペチュアルカレンダーを搭載しています。
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機械式時計の進化の歴史を辿っていくと、技術の進化とともに、時計が小さくなっていったことがわかります。特に腕時計誕生の背景には、レディスウォッチの存在が大きく関与しています。女性の好みに合わせて懐中時計が小型化され、その小さなムーブメントを組み合わせることで、時計はようやく腕につけられるサイズになりました。現在、最も小さな機械式ムーブメントを製造しているのは実力派のマニュファクチュールとして知られるジャガー・ルクルト。1929年に開発した手巻き式のキャリバー101のサイズは14×4.8ミリ、重量はわずか1グラムしかありません。
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『KATEIGAHO JOURNAL(家庭画報 ジャーナル)』
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