〔特集〕グランシェフのご馳走カレー 暑い夏のご馳走といえば「カレー」ですが、そのスタイルは作り手によって十人十色。今回は日本を代表する3名(三國清三シェフ・脇屋友詞シェフ・日髙良実シェフ)のグランシェフに秘伝の技と隠し味をピリッときかせた、オリジナルのカレーレシピを教えていただきました。「2人には負けられないぞ!」とそれぞれのシェフが心を込めて生み出したバラエティ豊かなレシピは永久保存版。
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【三國清三シェフ】
素材のだしを生かしたフレンチカレー
フランス料理の風雲児、今やユーチューバーとしても大活躍の三國清三シェフは、専門店を計画していたほどカレーが大好き。「いつか実現したいよね」と語りながら、カレーレシピもたくさん提案してくださいました。
今回はその中から江戸東京野菜や東京産の野菜、故郷北海道・増毛の甘海老、大分・竹田産のサフランなど、シェフがずっと応援している食材を使ったカレーをご紹介。
「僕のカレーはフランス料理らしくフォンが要です。でもご家庭で作るときは難しいのは抜き。煮込んだ野菜をミキサーにかけたピュレやアメリケーヌソースの缶詰を活用して、気軽に本格的な味を楽しめるレシピをお教えしましょう」。
食材それぞれの持ち味が口の中で渾然一体となる贅沢カレーをぜひお試しあれ。
完熟野菜の濃厚なうまみ
「江戸東京野菜カレー」
野菜はこんがりソテーしたかぶ、塩ゆでした伝統小松菜、からし菜、ブロッコリー、スイスチャード、黄ビーツ、紫にんじん、じゃがいも。いずれも東京近郊でとれた東京&江戸東京野菜。果菜里屋 TEL:03(3858)5855、小山農園
https://koyamafarm.com で取り寄せ可(要相談)。
〈材料・4人分〉
野菜(お好みのものを) たっぷり。上写真参照
【A】にんにく・玉ねぎ・にんじん・セロリのみじん切り 各10グラム
【B】カレー粉大さじ1、コリアンダー・クミン・ターメリック・チリペッパー すべてパウダー 各小さじ1
オリーブオイル 小さじ2
カシューナッツ 20グラム
牛乳 50ml
江戸味噌 大さじ1(ほかの味噌で代用の場合は量を加減すること)
無塩バター 少々
江戸味噌は、大豆とほぼ同量の 米麴を使った塩分 9パーセントの甘口の味噌。https://www.edomiso.jp/
ブイヨン・ド・レギュームトマト 2個
玉ねぎ 1/2個
にんじん・セロリ 各1/4本
にんにく 1/2かけ
パセリ 1/4枝
ローリエ 1/2枚
白こしょう(粒)小さじ1/4
白ワイン 70ml
水 1L
発芽玄米ご飯発芽玄米・白米 各1合
水 360ml
〈作り方〉(1)深めのフライパンにオリーブオイルを熱し、【A】を入れてしっかり炒める。焦がさないよう焼き色をつけながらうまみを出す。【B】を加えて香りを立たせながら焦がさないように注意して、からからになるまで炒める。
野菜のうまみを余すところなくピュレに。ローリエは攪拌前に取り出す。
(2)ブイヨン・ド・レギュームの材料を鍋に入れ、弱火で35分煮る。火からおろし、粗熱が取れたらミキサーにかけて攪拌する(写真上)。
(3)カシューナッツと牛乳を小鍋に入れ、人肌まで温めたら火からおろす。粗熱が取れたらミキサーにかけて攪拌する。
(4)(1)に(2)を加えて火にかけ、なじんだら(3)を入れ、一度沸騰させる。弱火にし、15分煮込む。仕上げに江戸味噌、バターを加えてなじんだら火を止める。全体を合わせる。
(5)野菜は食べやすいサイズに切り、塩ゆであるいはソテーにする。発芽玄米ご飯は炊飯器で炊く。
(6)お皿に発芽玄米ご飯と野菜を盛りつけ、(4)をかける。
三國清三(みくに・きよみ)1954年北海道増毛町出身。帝国ホテルなどを経て駐スイス日本大使館料理長に。3つ星レストラン等で修業後帰国、1985年「オテル・ドゥ・ミクニ」(東京・四谷)開店。2022年に閉店し、2025年に新店舗「三國」をオープン予定。仏レジオン・ドヌール勲章受章。
YouTubeチャンネルの登録者数は50万人を突破。
YouTube「オテル・ドゥ・ミクニ」
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(次回へ続く。)