〔特集〕グランシェフのご馳走カレー 暑い夏のご馳走といえば「カレー」ですが、そのスタイルは作り手によって十人十色。今回は日本を代表する3名(三國清三シェフ・脇屋友詞シェフ・日髙良実シェフ)のグランシェフに秘伝の技と隠し味をピリッときかせた、オリジナルのカレーレシピを教えていただきました。「2人には負けられないぞ!」とそれぞれのシェフが心を込めて生み出したバラエティ豊かなレシピは永久保存版。
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【三國清三シェフ】
素材のだしを生かしたフレンチカレー
フランス料理の風雲児、今やユーチューバーとしても大活躍の三國清三シェフは、専門店を計画していたほどカレーが大好き。「いつか実現したいよね」と語りながら、カレーレシピもたくさん提案してくださいました。
今回はその中から江戸東京野菜や東京産の野菜、故郷北海道・増毛の甘海老、大分・竹田産のサフランなど、シェフがずっと応援している食材を使ったカレーをご紹介。
「僕のカレーはフランス料理らしくフォンが要です。でもご家庭で作るときは難しいのは抜き。煮込んだ野菜をミキサーにかけたピュレやアメリケーヌソースの缶詰を活用して、気軽に本格的な味を楽しめるレシピをお教えしましょう」。
食材それぞれの持ち味が口の中で渾然一体となる贅沢カレーをぜひお試しあれ。
増毛(ましけ)の甘海老カレー
「故郷・北海道増毛町の 甘海老はうまみたっぷり。 アメリケーヌソースをヒントに仕立てた自慢のフレンチカレーです」──三國清三シェフ
〈材料・4人分〉海老のだし有頭殻つき赤海老 3尾
トマトペースト 大さじ1
水 420ml
【A】玉ねぎ・にんじん 各72グラム、セロリ 35グラム、にんにく・しょうが 各12グラム。すべてみじん切り
カレー粉 大さじ1
アメリカンソース(缶詰) 130グラム
無塩バター 30グラム(15グラム+15グラム)
塩適量
今回はハインツの「アメリカンソース」缶を使用。
甘海老のから揚げ甘海老(あれば増毛産) 12尾
揚げ油 適量
増毛の甘海老は素揚げにしてトッピング。ひと皿のアクセントとして楽しむ。
サフランライス白米 200グラム
水 200ml
無塩バター 10グラム
サフラン 0.1グラム
レーズン(お湯でもどしたもの) 少々
〈作り方〉 だしにはアルゼンチン赤海老を使用。少し冷ましてうまみをしっかり抽出。
(1)赤海老はキッチンばさみで一口大に切り、トマトペーストとともにフライパンに入れて火にかけ、なじませるよう炒め、海老の香りを出す。水を加えて沸騰させ、あくを取りながら半量になるまで煮出す。火を止めてしばらくおき、海老の風味を煮汁に移す。
(2)別鍋にバター15グラムを熱し、【A】を炒めて香りを出す。カレー粉を加え、焦がさないようからからになるまで炒める。
(3)(1)をざるでこし、(2)に入れて沸騰したら、アメリカンソースを加え、とろみがつくまで弱火で煮込む。仕上げにバター15グラムを加える。塩で味をととのえる。
(4)甘海老は160度の油で中まで火入れし、180度に上げてかりっと仕上げる。サフランライスは材料をすべて炊飯器に入れて炊き上げる。
(5)皿にサフランライスを盛り、(3)のソースをかけ、甘海老のから揚げをのせる。
三國清三(みくに・きよみ)1954年北海道増毛町出身。帝国ホテルなどを経て駐スイス日本大使館料理長に。3つ星レストラン等で修業後帰国、1985年「オテル・ドゥ・ミクニ」(東京・四谷)開店。2022年に閉店し、2025年に新店舗「三國」をオープン予定。仏レジオン・ドヌール勲章受章。
YouTubeチャンネルの登録者数は50万人を突破。
YouTube「オテル・ドゥ・ミクニ」
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(次回へ続く。)