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【ミラノデザインウィーク2024】デザイン界は日本ブーム ! 世界で勝負する日本ブランド

2024.07.12

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〔特集〕ミラノデザインウィーク探訪 ミラノサローネとは、「ミラノサローネ国際家具見本市」の通称です。年間わずか6日間の家具の見本市が、組織的には無関係のミラノ市内のデザインイベント「フォーリサローネ(サローネの外)」の活動を促し、「ミラノデザインウィーク」と呼ばれる“世界最高峰のデザインの祭典”を生み出すことになりました。ミラノがなぜ「世界のデザインの首都」になりえたのか。その答えを求めて、世界最大の家具見本市と世界のデザイン潮流を牽引するキーパーソンを探訪。その謎を紐解いていきます。前回の記事はこちら>>

特集「ミラノデザインウィーク探訪」の記事一覧はこちら>>>

── デザイン界は日本ブーム ──
世界で勝負する日本ブランド

デザインの世界において、ミラノで認められることは、特別な意味を持ちます。ミラノは世界へのゲートウェイ。日本発のグローバルカンパニーを目指す、インテリアブランドを追いました。

【マルニ木工】
世界のトップデザイナーを起用し躍進

数多くの海外ハイブランドで作品を発表し、国際的な活躍を見せる深澤直人さんが、アートディレクターを務める広島のマルニ木工。


トップデザイナー3名が深澤直人デザインのヒットシリーズ「HIROSHIMA」アームチェアに集結。
(左から)Cecilie Manz(セシリエ・マンツ/デザイナー) Naoto Fukasawa(深澤直人/デザイナー) Jasper Morrison(ジャスパー・モリソン/デザイナー)

「日本から世界に発信する家具作り」を掲げ、2008年の深澤さんの参画を契機に、英国のジャスパー・モリソン、デンマークのセシリエ・マンツといった、著名デザイナーを擁し、デザインの力で、躍進を遂げています。

「HIROSHIMA」ソファがアップデートし、モジュールシステムバージョンが登場。コーナータイプが加わった。

「『HIROSHIMA』という木製椅子をここで発信してから、世界に日本の木の製造技術を認められるようになりました。参加を続けて14回目。ようやく功績が認められ、主要会場の真ん中に陣取れるようになった」と感慨深げな深澤さん。

セシリエ・マンツの新作テーブルコレクション「SHOTO」。日本語の “諸島” を意味し、リビングに作り出される家具の島々から着想を得たという。Photo/ Nacása & Partners Inc.

会場では世界的なデザイナーが一堂に会する、サローネならではの特別な光景が広がりました。

ロー・フィエラミラノの様子。会場右手のソファはジャスパー・モリソンによる「Lightwood」の新作ソファ。Photo/ Nacása & Partners Inc.

マルニ木工
https://www.maruni.com

【アンビエンテック】
ポータブル照明という未知の市場を開拓

「東京ビッグサイトの見本市では全く見向きもされませんでした」。水中カメラの照明事業を背景に、ポータブル照明という新たな市場を開拓するアンビエンテックCEOの久野義憲さんはそう語ります。

ミラノデザインウィークのイベント『scent oflight』が行われた香水ブランドFUEGUIA1833の店内にて。ミラノを拠点に活動するデザイナーの大城健作氏とCEOの久野義憲氏。
(左から)Yoshinori Kuno(久野義憲/CEO) Kensaku Oshiro(大城健作/デザイナー)

諦めきれなかった久野さんは、ミラノで再挑戦を決意。美しいものは、感性で評価してくれるデザインの都で、糸口を見つけました。

FUEGUIA1833の店内。

「しかるべき所に出して、見つけてもらうことが大事」。その言葉にミラノの本質を見た気がしました。

右手前から、田村奈穂デザイン「TURN」、小関隆一デザイン「Xtal」(2・3番目)、田村奈穂デザイン「TURN +」(4・5番目)。

同じくミラノを拠点に、グローバルに活躍するデザイナーの大城健作さんは、アンビエンテックでの初作「FOTICA(フォティカ)」を披露。

2023年の「エウロルーチェ」で発表された大城健作デザインの「FOTICA(フォティカ)」。下を照らすタスク照明、上を照らすアンビエント照明の両方を兼ね備えたハイブリッド照明。

デザイナーとして、世界が注視するデザインの都での評価が世界につながることを誰よりも肌感覚で知っています。

アンビエンテック
https://ambientec.co.jp/

【タイム&スタイル】
ボッフィ・デパドヴァとの協業で世界展開を視野に

タイム&スタイルは、ミラノデザインウィークのタイミングに合わせ、2年前に続いて、ミラノのブレラ地区一等地にショールームをオープンさせました。

日本固有の精神性、ライフスタイルを世界に向かって発信するタイム&スタイル。新ショールームのオープニングでは、畳や杉などの素材を、あまり手を加えず、本来の使い方で提案したという。
Ryutaro Yoshida(吉田龍太郎/CEO)

「デザインの世界では、ミラノは世界へのゲートウェイです。インターナショナルに展開する企業の多くが、巨額の投資をしてここに拠点を置き、勝負をする。私たちがミラノに拠点を持つ意味もそこにある。イタリアの中でもトップブランドであるボッフィ・デパドヴァに4年前に見つけてもらい、“タイム&スタイルエディション” というブランドで、40か国以上で展開をしています。日本から直接配送する機会も多く、今、多くのことを学び、蓄積している途上」と話すCEO吉田龍太郎さんの眼差しは次を見据えています。

西洋空間の中で、日本のエレメントを新しいスタイル、システムとして提案。

ミラノのブレラ地区家具通りにできた新ショールーム。はす向かいにボッフィ・デパドヴァの店舗がある。

Time&Style Milan(タイム&スタイル)
Largo Claudio Treves, 2, Via Eugenio Balzan, 4, Via San Marco, 13, 20121 Milan, Italy.
TEL:+39 02 49658 560
https://www.timeandstyle.com/

この特集の一覧>>

取材協力:ミラノサローネ国際家具見本市 https://www.milanosalone.com/

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年07月号

家庭画報 2024年07月号

Photo/Leo Pellegatta Coordination/Kayo Tokunaga

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