〔特集〕グランシェフのご馳走カレー 暑い夏のご馳走といえば「カレー」ですが、そのスタイルは作り手によって十人十色。今回は日本を代表する3名(三國清三シェフ・脇屋友詞シェフ・日髙良実シェフ)のグランシェフに秘伝の技と隠し味をピリッときかせた、オリジナルのカレーレシピを教えていただきました。「2人には負けられないぞ!」とそれぞれのシェフが心を込めて生み出したバラエティ豊かなレシピは永久保存版。
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【脇屋友詞シェフ】
深めのフライパンで完成。絶品チャイニーズカレー
「若い頃に修業した『山王飯店』は、当時外国人のお客様が多く、カレー風味の料理が好まれていたので咖哩鶏塊(ガーリーチークァィ)、咖哩蝦仁(ガーリーシャーレン)はグランドメニューにありました。チキンスープに砂糖を少々、そしてミルクを入れて味に奥行きを出す。懐かしいですね。今日は思い出の味を皆様にも作りやすいようアレンジしてお届けします」。
そう語りながら手際よくカレーを仕上げる脇屋友詞シェフ。最後に入れるごま油とラー油で、一気にチャイニーズ風に引き寄せます。
「思い出のカレーといえば母が作るひき肉カレーも大好きでした。翌日、残ったカレーにあつあつのご飯を入れて食べると、冷たいカレーがご飯で徐々に温まって、よくからんでおいしいんです。味はもちろん、楽しみ方も十人十色なのがカレーの醍醐味ですね」。
咖哩蝦仁(ガーリーシャーレン)
「脇屋流 海老チリカレー」
「海老のチリソースをカレーにアレンジ。 甘さの後にくる心地よい辛さ、そしてぷりっぷりの海老!ご飯が止まりませんよ」──脇屋友詞シェフ
〈材料・2人分〉
むき海老 8尾
溶き卵 1/2個分
玉ねぎ(みじん切り) 40グラム
片栗粉 大さじ1
豆板醬 大さじ1/2
カレー粉 大さじ1/2
塩麹 大さじ1
塩・こしょう 各少々
【A】太白ごま油・長ねぎのみじん切り 各大さじ1、にんにくのみじん切り・しょうがのみじん切り 各小さじ1
【B】チキンスープ 45ml、酒・砂糖 各大さじ1、ケチャップ 小さじ1、塩 少々
【C】ごま油・ラー油 各適量
ご飯(炊き上がり) 150グラム
〈作り方〉
(1)むき海老をよく洗い、水気をきったら塩・こしょうで下味をつける。溶き卵大さじ1を加えてなじんだら、片栗粉を加え混ぜる。
食感よく仕上がるよう海老は軽く焼いて取り出し、最後に戻す。 殻つきの海老もおすすめ。
(2)サラダ油適量(材料外)を鍋になじませ、(1)を入れて両面を焼く。火が通ったら取り出し、【A】をごま油、香味野菜の順に入れて香りを出し、豆板醬、カレー粉を入れてさらに炒める。最後に玉ねぎと塩麴を入れ、火が通るまで炒める。
(3)【B】を入れて味をととのえたら(2)の海老を鍋に戻す。沸かせて全体をなじませ、残りの溶き卵を入れる。ゆっくり混ぜてとろみをつけ、【C】をお好みの量を加えて仕上げる。ご飯とともに器に盛りつける。
脇屋友詞(わきや・ゆうじ)1958年札幌市出身。東京・赤坂「Wakiya一笑美茶樓」、「トゥーランドット臥龍居」のオーナーシェフ。公益社団法人日本中国料理協会会長。料理人人生50年を迎えた2023年12月、「Ginza 脇屋」をオープン。脇屋シェフ自らが客の目の前でライブ感たっぷりに料理するスタイルに、連日大盛況。
YouTube「Wakiya YujiのYUJI CHANNEL」
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(次回へ続く。)