代謝が上がる暮らし方(前編) 健康やダイエットのために新たに運動習慣を身につけるのはなかなかハードルが高いもの。でも、毎日の生活のなかで、太りにくくなるためにできることがあります。そのためには代謝を上げることが重要。日常生活でできる、代謝を上げる習慣を専門家の方に教わります。
※この記事は、発売中の『からだにいいこと』2024年8月号より一部抜粋・再編集しています。
教えてくれたのは…川嶋 朗先生
川嶋 朗(かわしま・あきら)先生
医学博士。統合医療SDMクリニック院長。神奈川歯科大学大学院統合医療学講座特任教授。著書に『原因不明のカラダの不調は温熱で驚くほど改善する』 (評言社)他多数。
基礎代謝量が減ると脂肪がたまりやすくなる
基礎代謝量とは、体温維持や呼吸など生きていくために最低限必要なエネルギー量のこと。加齢に伴って筋肉量とともに減少するため、エネルギー源として使われない脂肪が体内にたまっていきます。
●女性の1日平均の基礎代謝量
基礎代謝量は加齢によってダウン。対策をしないと1年間で約2.5㎏増量するという計算に。参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準 2015 年 版 第一出版, 2015.
日々の暮らしのなかで効率的に代謝は上げられる
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私たちの体は、1日中さまざまな代謝活動を行っています。すべてをちょっとだけ底上げすれば、細胞1つひとつが脂肪を分解し消費するエネルギーが増加。代謝が活発になり、太りにくい体になっていくそう。
「体は古い細胞を壊し、新しい細胞を作り出して、日々生まれ変わっています。この活動のすべてが代謝。代謝がスムーズに行われないと、熱を生み出せないため、体温を維持できません。すると、ますます代謝が落ち、脂肪が燃えにくくなってしまいます」と、医師の川嶋 朗先生。
代謝を高めるには、特に基礎代謝量に注目してほしいといいます。
「基礎代謝量は全代謝量の6〜7割を占めています。加齢によって筋肉量が落ちると同時に下がってしまいますが、筋肉量を維持すれば大丈夫。座る、立つといった日常動作を少し工夫するだけでOKです。やりやすく、続けやすいことが、もっとも効果があります。
また、朝に体温を上げておくと、代謝の高い状態を1日維持できるので、朝食の内容や体の動かし方のほか、睡眠の質を高めることも大切ですね」
日常生活で代謝をスムーズにするには?
代謝活動をスムーズに回す3つの要素をご紹介します。これらを毎日のルーティンにして、ぜひ継続を!
1)朝食を食べる~体温を上げて高代謝の1日をスタート
体内時計をリセットし、体温を上げて1日の代謝を高めるのが朝食。筋肉を作るたんぱく質とエネルギー源である糖質をしっかり摂ることで、活動モードにスイッチが入ります。
卵とパンで1日じゅう脂肪燃焼よく噛んで食べるとエネルギー消費量アップ体内時計のリセットは糖質の役目!2)良質な睡眠~筋肉の量や質を維持し体の土台を作る
寝ている間の代謝活動は、睡眠の質が高いほど活発に。良質な睡眠をとれば筋肉は効率良く修復され、その量と質を維持。脂肪燃焼力の高い体の土台を作ります。
深く眠っているときに成長ホルモンが分泌成長ホルモンが筋肉を修復し脂肪を分解3)ながら習慣~続けやすいから勝手にスリムに
ハードな運動や筋トレをしなくても、代謝量は上げられます。むしろ一生代謝のいい体を作るには、無理なく続けられる「ながら習慣」こそ、ダイエットに最適です !
入浴ついでに体脂肪を流し出すトイレに行くたびお腹がヘコむ立っているだけで下半身がヤセる
※次回は、
管理栄養士の望月理恵子さんに、代謝スイッチをONにする、最強の朝ごはんを教わります(7月17日公開予定)。
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『からだにいいこと』2024年8月号
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