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今日はシューマンの命日。優しく繊細な本質が垣間見える『ピアノ四重奏曲』

2024.07.29

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クラシック音楽を楽しく学べるトリビアを毎日お届け。

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら>>

第333回 シューマン『ピアノ四重奏曲変ホ長調』

イラスト/なめきみほ

イラスト/なめきみほ

繊細なロマンチストが夢見た“ワンダフル・ワールド”

今日7月29日は、ドイツ・ロマン派を代表する作曲家、ロベルト・シューマン(1810~56)の命日です。

愛する妻クララとの間に8人の子を設け、幸せな生活をベースに充実した創作活動を行っていたシューマンでしたが、1844年に精神状態が不安定となり、自らが立ち上げた評論誌『音楽新報』の編集長も辞任。心身の疲労を癒すためにドレスデンへ移住します。

新天地でのバッハ研究や創作活動によって回復の兆しを見せ、1850年にはデュッセルドルフ市の音楽監督に就任しますが、繊細なシューマンに指揮者は向かず、53年に辞任し、再び創作活動に没頭。外界との断絶と孤独を深めていく中で、ライン川で自殺未遂を図り、療養生活の末にボン近郊でこの世を去ります。享年46歳。あまりにも優しく、あまりにも繊細であったシューマンにとって、世間の荒波は厳しすぎたのかもしれません。


1842年に作曲された『ピアノ四重奏曲』の第3楽章「アンダンテ・カンタービレ」からは、シューマンが夢見た優しさに満ちた世界が垣間見えるようです。


田中 泰/Yasushi Tanaka
一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。
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