連載「アスリート×社会貢献活動 スポーツでつながる、広がる社会課題解決の輪」第2回(2) パリ五輪を目前に控え、スポーツ熱がますます高まっています。選手たちの躍動に声援を送るとともに、応援している競技やアスリートが取り組む社会貢献活動にも注目してみませんか。スポーツをテーマに、現代社会が抱える課題や未来について考えていく新連載です。
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Bリーグによる社会貢献活動「B.LEAGUE Hope」
男子バスケットボールのプロリーグであるBリーグでは、高まるバスケ熱をよりよい未来へのアクションへ繋ぐため、Bリーグ全体で行う社会貢献活動のビッグプロジェクトとして「B.LEAGUE Hope(ビーリーグ ホープ以下ビーホープ)」を2017年に立ち上げて、様々な活動を行っています。
今回は、ビーホープの最新の取り組みをクローズアップするために、5月末に横浜アリーナで開催された23-24シーズンチャンピオン決勝戦「日本生命 B.LEAGUE FINALS(Bリーグファイナル) 2023-24」の会場を取材しました。
Bリーグファンの一大イベント「チャンピオン決勝戦」会場で行われた3つの取り組み【1.ピース(平和)】被災地の中学生を招いた「With 能登 スペシャルゲーム」【2.ピープル(人)】個性を理解し支え合う共生社会へ「ユニファイド スポーツ®」(この記事)
【3.プラネット(地球)】使い捨てプラスチックごみ削減「HEROs PLEDGE(ヒーローズ プレッジ)」この記事では「2.ピープル(人)」から、5月25日(決勝戦1日目)に行われた、バスケットボールを通して共生社会を目指す「ユニファイド スポーツ®バスケットボール ゲーム」について紹介します。
スポーツを通じて互いに個性を理解し支え合う共生社会へ「ユニファイド スポーツ®」
決勝戦が行われる直前のメインコートで行われた「UNIFIED SPORTS® BASKETBALL GAME(ユニファイド スポーツ® バスケットボール ゲーム)」。
ビーホープの「ピープル(人)」のフィールドでは、ダイバーシティインクルージョン(多様性の受容=個々の違いを受け入れて活かしていくこと)にアプローチした活動があります。
その一つが、ユニファイド スポーツ®に関する取り組みです。知的障がいのある人(アスリート)と知的障がいのない人(パートナー)がチームとなり練習や試合を行うことで共生社会の実現を目指す活動で、バスケットボール以外にも日本ではサッカーや卓球、水泳やスケートなどさまざまな競技で行われています。国際的なスポーツ組織「スペシャルオリンピックス」によって世界大会も夏季、冬季ともに4年に1度開催されています。
この日は、スペシャルオリンピックス日本の選手たちが京都と沖縄の両地区から、Bリーグの選手と共に特別チームを結成し、スペシャルゲームを実施しました。
どんな人も平等に、共に。“大好きなバスケ”を楽しむ時間を
三遠ネオフェニックス所属のプロバスケットボール選手で身長206cmの太田敦也選手(写真中央、白のTシャツ)もスペシャルゲームに参加。
「健常者も障がい者も関係なく、バスケットを通して言葉の代わりにコミュニケーションを取ることがすごく楽しかった。本当につながっている気がしました」と温かな笑顔で、バスケットボールを通じて人々がつながることの出来る時間を楽しみました。
「ユニファイド スポーツ®」スペシャルゲームで、選手と共にゲームに参加し、試合後のハイタッチで屈託のない笑顔を見せた、福島ファイヤーボンズ所属で日本バスケットボール選手会会長も務める田渡凌選手(写真左、黒いTシャツ)。
スペシャルオリンピックス日本へ参加しているのは20~30代の成人している選手も多い。特別支援学校や施設を離れて暮らす方がほとんどなので、仲間とバスケで繋がることができる場所になっている。
開会の挨拶を行ったのは、Bリーグ チェアマンの島田慎二さん(写真左)。スペシャルオリンピックス日本理事長の平岡拓晃さん(写真右)は「全国各地でBリーグのプロチームとスペシャルオリンピックスの地区組織が共に活動しています。バスケットボールを通して共生社会を目指していきたいと思いますので、ぜひ応援してください」と会場に集った多くのバスケファンへ呼びかけました。
Information
Bリーグが取り組む社会貢献活動 「B.LEAGUE Hope(ビーリーグ ホープ)」公式サイト
https://www.bleague.jp/b-hope/SNSでも情報を発信しています。
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