〔特集〕スポーツの力で元気に!ニッポンを全力応援(体操編&陸上編) 4年に一度の、感動と興奮の夏がやってくる。前回、0.103点差で2位に泣き、金メダル奪還に一致団結して挑む体操男子団体と、3000メートル障害でメダル獲得を狙う三浦龍司選手をはじめ、箱根から世界を目指す陸上の選手たちを特別取材。いざパリへ!
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日本男子体操、合言葉は“団体金メダル!” パリ五輪代表 橋本大輝、岡 慎之助、萱 和磨、杉野正尭、谷川 航
2024年6月初め。味の素ナショナルトレーニングセンターでの合宿をスタートした直後の体操代表選手たちを訪ね、オリンピックでの目標や、代表メンバーへの思いなどを伺った。
(左から)コシノヒロコさんデザインの、ミズノの新しいユニフォームを着た日本男子体操代表の谷川 航(わたる)、杉野正尭(たかあき)、橋本大輝、岡 慎之助、萱 和磨 各選手。
2024年4月の全日本選手権、5月のNHK杯の成績をもとに、パリ五輪の男子体操代表メンバー5人がついに決定。世界王者・橋本大輝選手、萱 和磨選手、谷川 航選手という東京五輪経験者の3人に、実力ある新星の岡 慎之助選手、杉野正尭選手が加わり、水鳥寿思監督曰く「実にバランスのいいチーム」となった。
パリ五輪代表に選出された選手たち。
4月の全日本選手権で優勝した橋本大輝選手。
岡選手と杉野選手は初の五輪になるが、「岡選手は22年の右膝前十字靱帯断裂、杉野選手は東京五輪での補欠という悔しい思いを糧にしてここまでたどり着いた。大輝も航もそして自分も、それぞれが挫折感や苦しみと向き合ってきた。それを乗り越えて代表入りしている5人なので、誰もが半端なメンタルではないメンバーです」と萱選手。
東京五輪では0.103点差の銀メダルだった男子団体。1点の重みを大切に、必ずやリベンジしてくれるに違いない。
日本男子代表監督・水鳥寿思さんに聞く──パリ五輪代表選手たちの魅力
今回のチームは“実力者が揃ったチーム”。東京五輪個人総合金メダルの橋本大輝選手、初選出で次世代エースの岡 慎之助選手、今回も主将の萱 和磨選手はオールラウンダー。そこにあん馬、鉄棒、跳馬が得意な杉野正尭選手、跳馬、つり輪のメダルも期待できる谷川選手をチーム貢献度で選出しました。日本のお家芸である、ミスが少なく完成度の高い美しい演技で団体金メダルの奪還、複数メダルの獲得を目指します!
水鳥寿思(Hisashi Mizutori)
1980年静岡県生まれ。関西高等学校、日本体育大学卒業。大怪我を克服後、2004年アテネ五輪団体金メダル。2012年男子体操代表監督・強化本部長就任。東京五輪の借りを返すべく団体金メダルを狙う。