〔特集〕松岡修造さんが届ける2024夏 パリの情熱 いつの時代も人々の憧憬の的である美しい街、パリ。世界の注目がますます集まるこの夏に向けて、今、さらなる開花の時を迎えています。エレガントでエネルギー溢れる最旬のパリを松岡修造さんが熱い想いとともに案内します。
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松岡修造の2024パリ滞在記
「パリの本気とエネルギーを感じた日々」
世界初の百貨店「ボン・マルシェ」の、本の世界がテーマの展示会にて。“Paper People” の前でポーズ。
芸術の都パリ──。人、物、自然、空気でさえも、アートの一員として街を彩っていた。
実は、パリにはテニスの試合や解説、スポーツ関連の取材以外で訪れたことがない。家庭画報のパリの旅で、観食住を体験したこの1週間。パリを本気で感じることで、自由なエネルギーが湧き上がり、新たな自分を引き出してくれた。
“伝統を繫ぐ” リノベーションされた右岸と左岸のホテルで感じたのは、表現するものがまるっきり違うということ。
左岸の「ホテル ルテシア パリ」。伝統の中に近代的なデザインや現代アートがあり、左岸らしい文化の薫りが漂っていた。その大理石のフロアに佇むと、自分もアートの一部として存在しているような気分になる。
部屋の電気系統はすべてタッチパネル式。最新テクノロジーにワクワクする。そこにはすべてにおいてシャープな感覚があり、落ち着きというより重厚感のあるエレガントな空間があった。
「ホテル ルテシア パリ」にて。右・シックなライブラリーでは写真集などが楽しめる。左・スイートルームのウェルカムスイーツは、ルテシアの紋章、船のチョコレート。小槌で割ると、中からさらにチョコレートが出てくる楽しいサプライズも。
一方、右岸の「リッツ パリ」は、中世の雰囲気はそのままに新たなリッツを表現していた。壁に溶け込んだ扉の中に隠されているミニバー、鍵の形をした電灯のスイッチ。鍵を回して明かりをつけるたびに “おしゃれ!” と独り言が出てしまう。どこか自分の家にいるような居心地のよさ。
地下のスパ&プールの巨大な壁画の中で泳ぐ空間は、まるでルネッサンスの世界に飛び込んでいるようだった。
そして、メインダイニング「エスパドン」でのフルコース体験。シェフ、ウジェニーの生き様を感じさせながら、彼女の料理はまさに斬新な世界へと誘ってくれた。アフリカの香りが漂うその料理は、複雑かつシンプルであり、究極にギリギリの味を攻めていた。
その味は可愛らしく、次第に愛おしい味へと変わっていく。食後にキッチンで見せてくれた彼女の笑顔が、食の旅をコンプリートし、心身に新たなエネルギーを注入してくれた。
実はパンオショコラとクロワッサンが大好きという松岡さん。「リッツ パリ」の朝食のパンもおいしかったとご満悦。
この旅で出会ったパリ人たちには、共通するものがあった。それは、パリが待ち望んでいたオリンピックが、100年ぶりに到来することによるもの──。
3つ星シェフ、ヤニック・アレノのチョコレートショップの前で試食。
街は変わりゆく中で輝きを放ち、ポジティブな未来へと歩みを進めていた。新旧が見事に融合し、その魅力に触れることで、人は成長し、感性を磨くことができる。
このパリ旅行は、自己の成長と感性を養い、興奮と刺激に満ち溢れた時間であった。これからも新たなアートを追求しながら、自らを磨き続けたいと思う。
松岡修造さん(まつおか・しゅうぞう)
1967年東京都生まれ。1986年にプロテニス選手に。1995年のウィンブルドンでベスト8入り。現在、日本テニス協会理事兼強化育成本部副本部長。テレビ朝日『報道ステーション』、フジテレビ『くいしん坊!万才』などに出演中。『修造日めくり』はシリーズ累計210万部を突破。衣装協力/コナカ
※1ユーロ=約169.92円(2024年6月6日現在)
※営業時間、定休日、商品、サービス内容、料金やメニュー等は時期により変更になる場合があります。
※別途サービス料や税金がかかります。この特集の一覧>>