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ウィーン初のオペレッタを手がけたスッペによる、クラシック入門の定番曲

2024.08.24

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クラシック音楽を楽しく学べるトリビアを毎日お届け。

クラシックソムリエが語る「名曲物語365」 難しいイメージのあるクラシック音楽も、作品に秘められた思いやエピソードを知ればぐっと身近な存在に。人生を豊かに彩る音楽の世界を、クラシックソムリエの田中 泰さんが案内します。記事の最後では楽曲を試聴することができます。連載一覧はこちら>>

第359回 スッペ『詩人と農夫』序曲

イラスト/なめきみほ

イラスト/なめきみほ

“ウィーン・オペレッタの父”が手がけたクラシック入門の定番

今日8月24日は、オーストリアの作曲家、フランツ・フォン・スッペ(1819~95)の代表作『詩人と農夫』の初演日です。

ダルマチア(現クロアチア)に生まれ、医学を学んでいたスッペは、ミラノで出会ったヴェルディやドニゼッティの影響を受けて音楽家を志したと伝えられます。

ウィーンにおいて、ヨーゼフシュタット劇場の第3カペルマイスターとして、ほぼ無給で腕を磨いたスッペは、ようやくその実力を認められ、名門アン・デア・ウィーン劇場の首席作曲家兼指揮者に着任します。その頃、パリを席巻していたオッフェンバックのオペレッタに触れ、ウィーンで初めてのオペレッタを手がけたことは画期的な出来事でした。


代表作の1つに数えられる劇付随音楽『詩人と農夫』は、カール・エルマーによる喜劇に音楽をつけた作品で、1846年8月24日に、自らのホームグラウンドであるアン・デア・ウィーン劇場で初演されています。中でも名高い序曲は、同じスッペの『軽騎兵』序曲と共に、クラシック入門の定番曲です。


田中 泰/Yasushi Tanaka
一般財団法人日本クラシックソムリエ協会代表理事。ラジオや飛行機の機内チャンネルのほか、さまざまなメディアでの執筆や講演を通してクラシック音楽の魅力を発信している。
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