これまでに累計4万⼈以上を動員した展覧会「山崎美弥子展 “Planet Journal─惑星日記”」が2024年7⽉31⽇(⽔)〜8⽉12⽇(⽉・祝)まで⻘⼭・スパイラルで開催されます。
今回のテーマは「Planet Journal 惑星日記」。美しい色彩で描かれるのは花々や海と空、そして新作となる地平線。会場では、約200点の絵画作品が展示・販売され、国内で山崎さんの絵を手に入れることが出来る貴重な機会となっています。
今回の展覧会の見どころは新作の地平線というシリーズ。山崎さんは「これまで描いてきた水平線も、新しく描いた地平線も、簡単に言えば一本の線。でも私が描こうとしているのは、子どもの時に垣間見た意識の世界“1000年後の未来の風景”で、色や形が見えたのでも、音が聞こえたのでもないので説明ができなくて。それを表現するために水平線や地平線を使っています」といいます。
同じものを描き続けていることに変わりはない、と前置きをして「近年、恐れや危機感など、社会の中に“何となく漂っている雰囲気でしかないもの”を皆さんが抱いているのを感じます。コロナを経て、時代が変わったとよく言われますが私はそうは思いません」と山崎さん。
「皆さんがフォーカスする部分や、話題にすることが変化しました。自然破壊や悲劇は、これまでもずっと起きていて、大きくなったり小さくなったりしながら常に存在しています。そこだけを見ていると気分が落ち込んでしまって、悩んでいる方も多いですね。でも、変わらない美しさがあることに気づくと、滅びたものや朽ちたものはまた再生すると思えます。海や太陽、自然の美しさは昔から何も変わっていません。
だから寂しさや恐れの中に留まってしまうのではなく、意識次第で蘇っていける。まだ命はあるし、私たちはここにいるという方に意識を向けたいと思っています。地平線は壊されていく大地でもありますが、そこからまた再生していく命も必ずあるので……。そういうことを感じたときに地平線を描こうと思ったわけではないですが、自然とそういう作品が出てきました」。