きものチンプンカンプン

阿川佐和子さん、刺繍作家・神津はづきさんと、きもので“ミニ佐和子”ブローチ作り

2024.08.28

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“ミニ佐和子”ブローチをつくります!

刺繡教室に通っていたという経験があるだけに、几帳面な針の運びを披露くださった阿川さん。

刺繡教室に通っていたという経験があるだけに、几帳面な針の運びを披露くださった阿川さん。

次の『きものSalon』本誌における連載テーマは、“リメイク事始め”。どんなビフォー&アフターが展開できそうか、阿川さんのワードローブを改めて拝見すると、無地の帯が何本か見つかりました。

そこで持ち上がったのが、帯に一手間加える刺繡プロジェクト。

「どんな柄を、どの部分に刺繡するの?具象的なモチーフにしたら、コーディネートが限られてしまわないかしら?」と考えを巡らせます。洒脱なセンスが光る刺繡作家の神津はづきさんにご相談すると、つけ外しできる“きものブローチ”を作るアイディアが浮上。


「それならば、帯の好きな位置につけられるだけでなく、羽織やバッグと合わせて楽しむこともできそうね」と阿川さん。斯くして、東京ミッドタウン 六本木の「ukafe」で開かれる神津さん主宰の刺繡教室へ。20代の頃に織物を嗜んでいた阿川さんの手による無地の帯と、神津さんがご提案くださった“きものブローチ”。

20代の頃に織物を嗜んでいた阿川さんの手による無地の帯と、神津さんがご提案くださった“きものブローチ”。

左・今回お手本にしたブローチはこちら。右・畳紙に収まっていたきものの端裂を、ブローチに着せるきもの候補に。

左・今回お手本にしたブローチはこちら。右・畳紙に収まっていたきものの端裂を、ブローチに着せるきもの候補に。

「せっかくならショートカットにして、阿川さんに似せましょう」と始まったブローチづくり。手際よくザクザク進める神津さんに対して、慎重に針を運ぶ阿川さん。「見えない部分はザツで大丈夫、卵焼きと一緒ですよ。人間だって隅から隅まで力が入りすぎると美しく見えないでしょ、刺繡は少し下手なくらいが可愛いの」と、神津さんの“格言”に励まされながら集中すること約1時間。髪や顔が整ったら、いよいよ着せるきものを選ぶ段に。

さまざまな端裂をお持ちくださった中には、見覚えのある大島紬が。お母様が畳紙に“佐和子が生まれた年に”と記していた、ひときわ思いの詰まった泥大島です。帯揚げや帯締めまでしっかりコーディネートした“ミニ佐和子”ブローチの完成品と、阿川さんのきもの姿は『きものSalon 2024-25秋冬号』にてご紹介。本誌の連載と合わせてご覧ください。ボディはフエルトを芯に、綿で立体感を出した上からストッキングで覆うだけ。あっという間にのっぺらぼうのストッキング人形が完成。

ボディはフエルトを芯に、綿で立体感を出した上からストッキングで覆うだけ。あっという間にのっぺらぼうのストッキング人形が完成。

「口紅の色の大切よね」と、赤の微妙な階調の違いにもこだわって糸をセレクト。

「口紅の色の大切よね」と、赤の微妙な階調の違いにもこだわって糸をセレクト。

刺繡のご指導をお願いした神津はづきさん。

刺繡のご指導をお願いした神津はづきさん。作曲家・神津善行と俳優・中村メイコの次女として東京で生まれ、1983年ドラマで俳優デビュー。趣味が高じて刺繡作家となり、少人数制の刺繡教室を東京ミッドタウン 六本木の「ukafe」にて不定期で開催。(教室の詳細は「ukafe」のFacebookにて告知)。



阿川佐和子(あがわ・さわこ)阿川佐和子さん きものエッセイ©Akinori Ito

作家・エッセイスト 1953年東京生まれ。大学卒業後、テレビ番組でのリポーターを機に、報道番組でのキャスターや司会を務める。映画やドラマに出演するなど女優としても活躍。『週刊文春』(文藝春秋)では対談「阿川佐和子のこの人に会いたい」を、『婦人公論』(中央公論新社)、『波』(新潮社)他では多くのエッセイを連載。テレビ朝日系列『ビートたけしのTVタックル』『日曜マイチョイス』にレギュラー出演中。『レシピの役には立ちません』(新潮社)他、著書多数。

撮影/伏見里織(本誌) 構成・取材/樺澤貴子 撮影協力/uka 東京ミッドタウン 六本木

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