〔特集〕軽井沢を選ぶ理由 名門避暑地、軽井沢の人気は高まる一方です。従来型の別荘需要にとどまらず、定住者が急増していることが最近の大きな傾向です。自然に親しむライフスタイルを愉しむ人々、そして軽井沢通の間で評判になっている美味処やスポットなど、ますます活気づく軽井沢の最旬の魅力を紹介します。
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名門避暑地を愉しむ
話題のスポット&美食の新潮流
いつ訪れても新しい出会いと発見がある軽井沢。豊かな自然と、避暑地としての長い歴史と格式が、“新しい何か”を生むパワーを引き寄せているのかもしれません。今年の夏訪ねたい、“軽井沢の今”をお届けします。バラエティ豊かな食文化を受け入れる軽井沢の人々の好奇心やフットワークの軽さこそが新潮流を生み出す源。本格薬膳料理や名建築レストランなど今年も多彩な軽井沢の美食処をご案内します。
薬膳ベースのチャイニーズフュージョンで体の中から健やかに
アジアンテーブル モンカイ(大日向)
朝鮮人参やすっぽん、棗(なつめ)は滋養強壮に抜群の生薬にもなる食材だ。それらを使った薬膳蒸しスープは、特別コースの白眉。赤ちゃんくらげの頭のあえ物、たこのしょうが魚醬あえなど前菜も多彩に並ぶ。締めの、とうもろこしグルテンフリー麺を使用した豆乳担々麺も人気。東南アジアの調味料やハーブも多用することから店名に「アジアンテーブル」を冠した。
「たとえば、旬の野菜を旬の時に食べるだけでも、それ自体が薬膳なんです。薬膳というと難しくとらえられがちですが、私が目指すのはおいしくて体にいい、バランスの取れた料理。結果、自然治癒力がアップして、お客様の健やかなパワーが高められるといいな、と思っています」と、熱く語るのは瀟洒な別荘地の一角に店を構える店主の太田貴雄さん。
薬膳の医食同源といった考え方をベースに、中国広東料理を軸にしたメニューは朝、昼、晩といずれも人気を集めています。
干し貝柱入り薬膳粥を主役にした「朝粥御膳」は、軽井沢の人々の話題を席巻。
店主自ら山に入り摘んだ野草各種を野草茶に。滋養強壮、デトックスなどの効能が期待できる一杯だ。朝食は食前に、ディナーでは食後に出している。
その本領が最も発揮されるのはディナーの「特別コース」。彩りのよい数々の前菜から丁寧に取った奥深い味わいの上湯(シャンタン)が花開く薬膳スープ、取り寄せた、新鮮な魚の味を生かした魚の蒸し物まで、太田さん全力投球の9品がテーブルを飾ります。
上・極上の上湯を使用した「気仙沼産のふかひれ姿、鮑の上海風煮込み」。下・「きんきの広東蒸し」。いずれも特別コースから。
特別コースのデザート。あんずの種から手作りした杏仁豆腐など。
たっぷりといただいても食後は軽やか。ヘルシーで創造力あふれる美味に「週に一回お見えになる方もいらっしゃいます」というのもうなずけます。
お店は基本的に太田さん一人で営んでいるため、時間に余裕をもって足を運びたい。
アジアンテーブル モンカイ住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉5569-9
TEL:0267(46)8684
営業時間:7時30分~10時30分、11時30分~13時30分、17時30分~20時
定休日:水曜
料金:朝粥御膳2500円、ランチ2800円~、ディナー6000円~(いずれも要予約)ご紹介した特別コース(お店貸切)は1名3万円~(2名以上で10日前までに要予約)。
※出張料理サービスあり。テラス席はペットの同伴可。
(次回へ続く。
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