〔特集〕軽井沢を選ぶ理由 名門避暑地、軽井沢の人気は高まる一方です。従来型の別荘需要にとどまらず、定住者が急増していることが最近の大きな傾向です。自然に親しむライフスタイルを愉しむ人々、そして軽井沢通の間で評判になっている美味処やスポットなど、ますます活気づく軽井沢の最旬の魅力を紹介します。
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名門避暑地を愉しむ
話題のスポット&美食の新潮流
いつ訪れても新しい出会いと発見がある軽井沢。豊かな自然と、避暑地としての長い歴史と格式が、“新しい何か”を生むパワーを引き寄せているのかもしれません。今年の夏訪ねたい、“軽井沢の今”をお届けします。
【軽井沢産を作る人々】
由緒ある教会で、幻の“軽井沢ワイン”造りに挑む
ひなたのテラス 軽井沢アンワイナリー(大日向)
戦後、開拓団の入植で栄えた大日向地区。1953年に開設された保育園は、2011年の閉園まで地域のシンボルだった。歴史的建造物をワイナリーにリニューアルした松村 肇さん・清美さんご夫妻。
時は1883年、軽井沢でワイン造りに挑戦した実業家がいました。その人の名は雨宮敬次郎。
「雨宮氏の故郷・山梨に日本初とされる醸造所が造られたのが1870年頃ですから、日本ワインは黎明期。広大な畑にぶどうの種から植えたものの、冬の寒さで3年後には全滅してしまったとか。軽井沢でワインぶどうが実る気候風土もぶどうの品種や耐性も変化した今なら、雨宮さんが見られなかった景色を、私たちが見ることができるかもしれません」と松村 肇さん・清美さんご夫妻。
ワイン好きが高じて、2015年から小諸でワイン造りを始め、シードルやスパークリングワインなどフェミニンな味わいが注目の的に。
2023年秋、標高約1000メートルの軽井沢・大日向に「軽井沢アンワイナリー」を開業し、夢の「軽井沢ワイン」への一歩を踏み出しました。
小諸の「アンワイナリー」で造られた「アンの泡」なども販売。テイスティングのお供には、原木生ハムや地元のチーズを盛り合わせた「おつまみプレート」を。
舞台となるのは、かつてご夫妻のお子さんも通った「旧大日向教会・保育園」。園庭に手を入れたぶどう畑には、風土を考えて選びぬいた日本固有種など数種が植えられています。
「どんなチャーミングなワインになるかしら」。2027年頃のリリースを目指して、お二人のこれからに注目です。
カフェ&ショップも併設。
ひなたのテラス 軽井沢アンワイナリー住所:長野県北佐久郡軽井沢町長倉5670-1
TEL:050-5374-2634
営業時間:12時~16時(土曜・日曜のみ)、7月・8月は夏季特別営業で11時~17時(土曜・日曜、海の日、山の日のみ)
テイスティング3種1700円、おつまみプレート1500円
(次回へ続く。
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