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松本 潤さんが挑む舞台『正三角関係』 すべてが一本の線でつながったとき どんな全貌が現れるのか楽しみです

2024.08.29

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今月の人 松本 潤さん

「自分の価値観では得られない感情や経験を味わえるところに、役を演じる面白さを感じます。しかも、それを表現することで、見る人の心が動く瞬間に立ち会えたりする。そこがまた魅力ですね」

そう話す松本 潤さんが13年ぶりに舞台に出演します。作品は、劇作家・演出家・役者の野田秀樹さんが率いるNОDA・МAPの新作舞台『正三角関係』。

長年の交流を経て、舞台出演がついに実現

まだ10代の頃に、故・18代目中村勘三郎さんを囲むプライベートな集まりで野田さんと出会って以来、NОDA・МAPの作品を見たり、蜷川幸雄さんが演出する野田さんの旧作『白夜の女騎士』で主演を務めたり、「出演する予定もないのに(笑)」野田さんのワークショップに参加したり、戯曲を読んだりしてきたという松本さんにとって、野田さんとの作品づくりは、まさに念願でした。



「NODA・MAP経験者が多いこともあって、カンパニーのチーム感が素晴らしいと思います。そこで一度作ったものをあえて違う方向に壊して、新しい表現方法を探る野田さんとの関係性が、また素敵なんです。僕は13年ぶりの舞台なので、まずは足を引っ張らないように頑張ります」

稽古場の様子を楽しげに語る松本さん。

ドストエフスキーの傑作『カラマーゾフの兄弟』をモチーフにした日本の花火師一家の話になるという『正三角関係』で演じるのは、花火師の長男の役。物理学者の次男役を永山瑛太さん、聖職者の三男と捉えがたい女性の二役を長澤まさみさん、殺される父親役を竹中直人さんが演じ、野田作品ならではの言葉遊びが飛び交う中、ロンドンでも上演される本作品で野田さんが描こうと思ったテーマが、徐々に浮き彫りになっていきます。

『カラマーゾフの兄弟』はあくまでもモチーフ。「野田さんは、『カラマーゾフ~』のあらすじだけ調べて見に来るくらいなら、まっさらな状態で見たほうがいいといっていました」と松本さん。ジャケット パンツ/ともにmando シャツ/LAD MUSICIAN(LAD MUSICIAN HARAJUKU)

「どう具現化されるのか想像できないところもあって、難解だなというのが台本の正直な印象でした。でも、実際に動いてみると腑に落ちる部分が多々ありますし、言葉の響きで感動できたり、圧倒的な速さで押し寄せる言葉のリズムが気持ちよかったりするところも、野田さんの作品の面白さ。もちろん戯曲としても素晴らしいですが、そこに書かれた言葉を生身の人間がしゃべり、身体で表現することで完成する部分がとても大きいように感じます。すべてが一本の線でつながったとき、どんな全貌が現れるのか楽しみです。自分の肉体を使ってその媒介者になるというのかな。カンパニーの一員として、野田さんが描く世界観の一部になれたらと思います」

意外にも、油断するとすぐに堕落するタイプ!?

折しも独立と舞台出演が重なり、人生の新たなステージにも立つことになった松本さん。「独立と舞台出演は、たまたまこのタイミングに重なっただけなんです」と話す40歳は、長期公演に向けた体調管理も順調なようです。

「僕は基本的に自分を律していないと、すぐに堕落の道へ行くタイプ。油断するとずっとポテトチップスを食べていたりしますから(苦笑)。でも人前に出る仕事をしている以上、何かオファーをいただいたときに最低限動ける状態にしておくのは、出る側の責任。それで普段から節制しているんです」

「縁と出会いを大切に、ものづくりに参加していきたい」──松本さん

一方でライブの演出も手がけている松本さんは、今後の展望をこう語ります。

「演出も含めて、いろいろなことができたらいいなと考えています。自分で企画制作することもやっていきたいですね。ただ、やりたいと思ってもかなわないものはかなわないし、今回みたいに長い時間をかけてかなうこともある。人や仕事との縁と出会いを大切に、その時々で何を表現するべきなのかを考えながら、ものづくりに参加していけたらと思います」

松本 潤(まつもと・じゅん)
1983年東京都生まれ。1999年に結成された国民的アイドルグループ「嵐」のメンバーとしてCDデビュー。俳優として数々の話題作に出演するほか、コンサートの演出も手がける。近年の主演作は『99.9-刑事専門弁護士-』シリーズ、NHK大河ドラマ『どうする家康』などがある。

NODA・MAP第27回公演『 正三角関係』

ロシアの文豪ドストエフスキーの傑作をモチーフにした野田秀樹の新作。とある時代の日本の花火師一家"唐松族"の三兄弟を、花火師の長男(松本 潤)、物理学者の次男(永山瑛太)、聖職者の三男(長澤まさみ)が演じる。父親(竹中直人)と長男は、ある女性を巡り三角関係に──。

作・演出/野田秀樹
出演/松本 潤 長澤まさみ 永山瑛太 村岡希美 池谷のぶえ 小松和重 野田秀樹 竹中直人 ほか

SkyシアターMBS(大阪) 
2024年9月19日(木)~10月10日(木)
全席指定S席1万2000円ほか ※チケットは9月1日(日)正午から一般発売。
NODA・MAP:03-6802-6681(平日11~19 時)
URL:https://www.nodamap.com/seisankaku/
※2024年9月~11月に北九州・ロンドン公演あり

この記事の掲載号

『家庭画報』2024年08月号

家庭画報 2024年08月号

撮影/筒井義昭 スタイリング/丸本達彦 ヘア&メイク/竹内美徳 取材・文/岡﨑 香

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