イタリアを代表するラグジュアリーブランド「グッチ」による大規模展『GUCCI COSMOS』が、京都市京セラ美術館で開催されます。上海、ロンドンでも好評を博した本展、日本開催版ならではの見どころをお届けします。
グッチ日本上陸60周年を彩るエキシビション
「グッチ」が日本に初めて紹介されてから2024年で60年。この記念すべき年に、ブランド創設の地・フィレンツェの姉妹都市である京都市とグッチの共同開催で、100年を超える歴史を紐解く大規模展覧会『グッチ コスモス』が開かれます。
2024年10月1日より京都市京セラ美術館にて始まる本展は、フィレンツェに所蔵される膨大なアーカイブから、現在のグッチへとつながるアイコニックなデザインや、各時代を彩ってきた歴史的アイテムを俯瞰し、グッチの伝統とクラフツマンシップ、そして尽きることのない創造性に迫ろうとするもの。
ランウェイの歴史を紐解く〈CAROUSEL〉(ロンドン展より)。
イギリス人アーティストのエス・デヴリンが空間デザインを、イタリアのファッション研究家であり評論家のマリア・ルイーザ・フリーザがキュレーションを務めており、グッチの“宇宙(コスモス)”に迷い込んだかのような前衛的で遊び心溢れる演出は先のロンドンや上海でも大きな話題となりました。
例えば〈TIME MAZE〉の部屋では、実際にフィレンツェにあるアーカイブ収蔵拠点のシェルフをグリーン一色にして再現。ゲストは迷路のような不思議な資料室で、グッチの歴史を探求します。また〈LEISURE LEUGACY〉の部屋では、グッチのレジャーにまつわる品々を、京都市京セラ美術館の所蔵作品と呼応するように展示。時も場所もジャンルも超えて、華麗なる日伊共演を果たします。
本展は単なる巡回展ではなく、開催地ならではの視点をキュレーションに生かしていることも見どころの一つ。ここ京都展では、日本の現代アート作家や、伝統工芸作家とコラボレートした「グッチバンブー 1947」をフィーチャー。日本人にもなじみ深い素材である竹を用いたグッチのアイコンは、日本でもたくさんの人々に愛されてきました。
発売から70年以上を経た今、両者の絆をさらに深めるモダンで独創的な表現に、心を動かされるに違いありません。
西陣織に彩られたスペシャルなアイコンバッグが誕生
上から・「グッチ ダイアナ」ミニ50万6000円 「グッチ バンブー 1947」ミニ90万2000円 「グッチ ジャッキー」スモール51万7000円/すべてグッチ(グッチ クライアントサービス) ※一部のグッチショップにて販売。会場では展示のみ。
これまで宮城の絹織物「仙台平」、山梨の鹿革工芸「甲州印伝」などとコラボレートしてきたグッチ。2022年にスタートし今年で第3章となる京都「西陣織」の生地をあしらったバッグが『GUCCI COSMOS』に展示予定。
老舗「HOSOO」によるオリジナルテキスタイルには、グッチのアイコンであるGGパターンとフローラが織り込まれ、上品ながら華やかな佇まい。グッチのクリエイティブ・ディレクター、サバト・デ・サルノが選んだシグネチャーカラーの「グッチ ロッソ アンコーラ」とグリーンの2色。
ロンドン、上海の展示に見る『GUCCI COSMOS』
青色に染まった〈ARCHIVIO〉の部屋(上海展より)。
青色に染まった〈ARCHIVIO〉の部屋(上海展より)。
ブランドのシグネチャーカラーに染まったキャビネットに、ドレスアップのアイテムを集めた〈CABINET OF WONDERS〉(ロンドン展より)。
ブランドのシグネチャーカラーに染まったキャビネットに、ドレスアップのアイテムを集めた〈CABINET OF WONDERS〉(ロンドン展より)。
日本人アーティストらによる、グッチ バンブー 1947の“アップサイクル”
ヴィンテージの「グッチ バンブー 1947」に、日本を代表する伝統工芸作家やコンテンポラリーアーティストらが新たな命を吹き込む。
金属に細かな象嵌を施したハンドルとクロージャー。桂 盛仁(人間国宝・彫金家)
ハンドルとクロージャーは陶器製で、竹の節も表現。中里博恒(陶芸家)
バッグにペイントを施しラインを描いて。八重樫ゆい(画家)
タイルを写した写真作品をUVプリントで転写。森山大道(写真家)
自身を代表する「ネオン」シリーズをバッグに。横山奈美(画家)
レザーに表情をもたらす漆の個性。渡慶次 愛(塗師)
※『GUCCI COSMOS』の展示品はスペシャルピース(非売品)。「グッチ銀座 ギャラリー」で2024年9月23日まで開催の『BAMBOO 1947: THEN AND NOW バンブーが出会う日本の工芸と現代アート』では、上記のアーティストらが手がけた別のバッグを多数展示し、購入も可能。グッチ日本上陸60周年記念展『GUCCI COSMOS』
Photo: Koroda Takeru
会場:京都市京セラ美術館
本館 北回廊1階、新館 東山キューブ(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
会期:2024年10月1日(火)~12月1日(日)
開館時間:10時~18時(最終入場は17時まで)
休館日:月曜(祝・休日の場合は開館)
観覧料:一般2200円、大学生1500円、高校生1000円、中学生以下無料 ※前売り券あり。
詳細は
https://kyotocity-kyocera.museum/exhibition/20241001-20241201主催:グッチ、京都市
●お問い合わせ
グッチ クライアントサービス
0120-99-2177
URL:
https://www.gucci.com/
この記事の掲載号
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