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「高血圧」のリスク要因、予防から治療まで。血圧が上がらない生活習慣のコツは?

2024.10.15

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血圧が上がらない生活習慣を継続して予防を

高血圧の予防には、禁煙や節酒のほか、睡眠を十分に取り、運動不足を避けることが効果的です。塩分摂取を減らすことは重要ですが、なかなか難しいと実感している人も多いでしょう。減塩の調味料を使う、ナトリウムを排出するカリウムや食物繊維が豊富な野菜、きのこ、海藻類を多く摂る、醬油の代わりにだしやポン酢を使うなどの工夫をしましょう。

「50代以上で受診前と受診時に測った収縮期血圧が2回とも160mmHg以上であれば何らかの治療を検討します。よほどの高血圧でない限り、生活習慣の改善から治療を始めます」。薬物療法を開始してもうまく血圧が下がらない場合は、かかりつけ医に循環器内科の専門医、高血圧専門医を紹介してもらいましょう。

低血圧にも注意が必要

低血圧は、世界保健機関(WHO)の基準では、収縮期血圧100mmHg以下、拡張期血圧60mmHg以下が続く場合を指します。高血圧は放置すると心筋梗塞や脳卒中などの合併症が心配ですが、低血圧にはそのような合併症はありません。ただ、めまいや立ちくらみ、ふらつき、またそれによる転倒や骨折、身体活動が不活発になって運動不足を招き、サルコペニア(筋肉減少症)やフレイル(虚弱)につながるなど低血圧の症状そのものが問題となります。

治療としては、食事や運動で筋肉量を増やし、筋力を上げることが重要です。筋肉には血管を刺激して血流をよくする働きがあり、特に足やふくらはぎの筋肉は重力で下半身に滞留しやすい血液を押し上げる作用があります。低血圧の治療では薬物療法はほとんど用いられません。


「無理なダイエットを繰り返して筋肉量が減ってしまうと低血圧を招きやすくなります。まれに心不全のような心臓の機能の低下によって起こる低血圧もあるため、血圧が低すぎる場合も一度は診察を受けてください」
日本高血圧学会が認定する高血圧専門医

取材・文/小島あゆみ

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