【連載】久保奈穂実の「おいしい漢方レシピ」 古くから癒しや回復の薬としても親しまれてきた、スープやドリンク。薬膳的効能から選んだ食材で作る一杯で、毎日の生活に養生の知恵を取り入れてみませんか。国際中医薬膳管理師・漢方アドバイザーの久保奈穂実さんが、忙しくても、疲れていても、身近な食材でササっとできる、簡単でおいしくてヘルシーな漢方レシピをお届けします。毎週火曜日更新。
久保奈穂実さんの記事一覧はこちら→
〔10月の漢方レシピ〕
気持ちをゆるりと和らげる「アーモンド」
二十四節気「霜降(そうこう)」、寒い地域ではそろそろ霜が降りる頃です。
以前もお話しましたが、秋は、物悲しくなり、メンタルの不調も出やすくなる季節。そんな時はほっこり温まるドリンクやスープで気持ちを穏やかにする「ドリンク養生」をしてみませんか。
おすすめの食材の一つがアーモンド。アーモンドには、「安神(あんじん)」(気血を補ったり精神を安定させる)効果があります。さらに、肺を潤す、咳を止める、痰を取り除くといった効能もあるので、空咳や、痰が出る咳の改善も期待できます。
ほうじ茶アーモンドミルクラテ
気持ちが落ち込んだときには「ほうじ茶アーモンドミルクラテ」を。
ほうじ茶に含まれる「ピラジン」という香り成分には、リラックス効果や血流促進、疲労回復作用があるとされ、アーモンドとともに心も体も癒してくれます。優しく香ばしいほうじ茶の風味とほんのり甘いアーモンドミルクの味わいに癒されますよ。
※アーモンドは痰湿タイプは控えて。過食しないよう気をつけましょう。
アーモンドには、血(けつ)を補う、胃腸を健康にする、筋骨を丈夫にするなど、多くの効能があります。そのまま食べてもいいですし、「アーモンドミルク」で摂ってもOK。
●材料と作り方・
ほうじ茶を濃いめに淹れてカップに注ぎ、温めた
アーモンドミルクを加える。
久保奈穂実(くぼ・なおみ)
久保奈穂実(くぼ・なおみ)
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。ハードな生活で身体のバランスを崩した際に漢方薬に助けられた自身の経験から興味を持ち、中医学と薬膳を学ぶ。現在、成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行っている。著書に『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』(ともに世界文化社刊)。SNSで発信するやさしい養生知識や、簡単薬膳レシピも大好評。X:@naominkubo /Instagram:@naomin_yakuzen読むだけで薬膳漢方の知識が楽しく身につく、大人気シリーズの第2弾! 久保奈穂実『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』
レシピ、食材の薬膳・漢方知識、ツボなど「365」の情報を掲載した大人気シリーズの第2弾。今回は身近な食材で簡単にできるスープ、ドリンクのレシピに特化した内容です。液状の食事は消化に優れ、吸収率も高いので養生食としてぴったり。
・Amazon.co.jpでのご購入はこちら→・
第1弾『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』はこちら→