連載「郷土玩具の心意気」
10月 すすきみみずく〈東京都・雑司が谷〉
選・文=中村浩訳(日本郷土玩具の会会長)東京・雑司が谷の「鬼子母神堂」というお寺では、江戸時代から秋の縁日で「すすきみみずく」が参拝土産に売られてきました。
これは昔、貧しい娘が夢に出てきた鬼子母神様のお使いの蝶の言うとおりに、すすきを編んで作ったみみずくを売って病の母の薬代にし、親子一緒に末永く暮らしたという言い伝えに由来しています。
今でも、安産や子育(こやす)のお守りとして、参道の欅並木で参拝客を待っています。
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