〔特集〕最高の宿、感動のホテル 世界からも高評価を受けている、日本の宿とホテル。そこには、日本が誇る“おもてなし”の文化が息づいています。自然の中のリトリート、五感を刺激するアートなホテルや心と体を癒やすウェルネスのホテル、土地の恵みをいただく美食の宿など、家庭画報が取材し厳選した宿とホテルを、最新情報とともにご紹介します。
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松嶋菜々子さんが訪ねた
英虞（あご）湾に抱かれた隠れ家リゾート
COVA KAKUDA（コーバ カクダ）── 三重・志摩
「海の深い青に感動しました。こんなところがあるんですね」── 松嶋菜々子さん
ヴィラ「OKI」の広々としたテラスでくつろぐ松嶋菜々子さん。間近に英虞湾ブルーの美しい海を感じることができる特等席。入り江ならではの穏やかな海とリアス式海岸の独特の地形が、ほかにはない印象的な風景を描き出している。 ニット34万4300円（参考価格） シャツ19万8000円 パンツ38万2800円 靴（参考商品）／すべてブルネロ クチネリ（ブルネロ クチネリ ジャパン） ピアス62万2600円 リング〈薬指〉57万6400円 〈小指〉15万4000円 16万2800円／すべてショーメ
松嶋菜々子（まつしま・ななこ）俳優。神奈川県横浜市出身。デビュー以来、数々のドラマ、映画等のヒット作に出演し、国民的な人気を誇る。2児の母でもある。今年は夫で俳優の反町隆史さんとCMでの夫婦初共演も話題に。NHK BSにて『母を待つ里』が2024年9月21日、28日21時から放映。2025年にはNHK連続テレビ小説『あんぱん』に出演予定。
里海文化を守り伝える新感覚のラグジュアリー宿
「英虞湾の原風景を取り戻し、里海の美しさを次代に残したい」という熱い想いから誕生した「COVA KAKUDA」。真珠の生産販売を行う老舗企業「覚田真珠」のオーナーが、地元の自然や人々と共存共栄できるものは何か？と試行錯誤して行き着いたのがリゾートホテルだったのだそう。
もともと入り江にあった真珠養殖場を生かして改築を施した4棟のヴィラ。客室はかつての工場（コーバ）の趣を残して、一面を格子のガラス窓にし、柔らかな自然光をたっぷり取り込めるデザインに。
天井の太い梁も印象的。どの部屋も地元産の天然木がふんだんに使われている。
開放感のあるバスルームは、青い海を眺めながらの朝風呂や月光に包まれる入浴など時間帯で景色の移ろいが楽しめる。ヴィラは4棟のみなので、家族や友人を誘い借り切るなど、プライベートな使い方も可能。
「真珠養殖の発祥の地ですが、気候変動の影響でどんどん養殖場が閉鎖され、森の生態系が崩れることで海の豊かさも失われ、近い将来、この風景が消えてしまうのでは、という危機感がありました。どうしたら持続的な方法で維持できるのだろうかと考え、まずは志摩の美しさや現状を皆さんに知ってもらおうと。そんな想いからこの宿がスタートしました。志摩の日常や自然を体験して、まるごと志摩を味わってもらう。それによってゲストの皆さんにも元気になってもらう。新しいタイプのホテルだと思います」（総支配人の天羽雅彦さん）。
