豊かな自然の中で日本の現代アーティスト作品を楽しむ、香川県「直島旅館 ろ霞」

〔特集〕最高の宿、感動のホテル　世界からも高評価を受けている、日本の宿とホテル。そこには、日本が誇る“おもてなし”の文化が息づいています。自然の中のリトリート、五感を刺激するアートなホテルや心と体を癒やすウェルネスのホテル、土地の恵みをいただく美食の宿など、家庭画報が取材し厳選した宿とホテルを、最新情報とともにご紹介します。前回の記事はこちら＞＞

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直島旅館 ろ霞 ── 香川・直島
日本の現代アートを世界に発信

名和晃平氏の彫刻作品がシンボリックに立つ、枯山水の庭園。クロマツやもみじなどの在来種とアロエやサボテンなどの外来種、円状の水田、香川のみで採掘される庵治石（あじいし）が「質素美」をコンセプトに配置される。夜は音楽とともにライトアップされ、昼間と違った景観を楽しめる。

今や現代アートの島として世界に知られている直島。豊かな自然に溶けこむように佇む「直島旅館 ろ霞（か）」では、才能溢れる日本の現代アーティスト作品を館内に展示し、紹介する「ろ霞 アートプロジェクト」が行われています。

狩野派や琳派などの日本の絵画と現代的な要素を取り入れた作品が世界で注目される、品川 亮氏の「四季花鳥図」がロビーで出迎える。

レストランに飾られている、名和晃平氏の写真作品。

山田康平氏の油絵。瀬戸内の流木を使ったオブジェも印象的。

各客室に展示される新鋭アーティストの絵画作品は半年ごとに入れ替わり、購入も可能。ロビー脇のショップでも、期間限定で若手陶芸家の器を販売しています。次世代を担う注目作家の新作にいち早く出合い、手に入れられる楽しみも魅力の一つです。

1室のみの「ろ霞スイート」は広さ106平方メートル。手前は、造形作家の梅本敏明氏が手がけた杉のテーブル。襖絵は唐紙師トトアキヒコ氏による作品。

「ろ霞スイート」に飾られている、藤本純輝氏の作品は購入可能。淡く染めたリネンの上から絵を重ねる技法を用いている（2024年9月9日まで展示）。

檜の客室露天風呂はお湯につかりながら宿の裏山にあるアートを鑑賞できる。

石庭や屋外にある囲炉裏を眺めつつ渡り廊下を進めば、長屋造りの宿泊棟に。全室露天風呂付きの客室は、天井も高く贅沢な時間を過ごせます。淡路島の土や土佐和紙など、近隣地域の素材や家具、工芸も心を豊かにしてくれます。

中央「渡り蟹と三豊茄子グラタン焼」。蟹となすのソースを香りよく焼いている。太刀魚の変わり寿司や、讃岐コーチンのつくねを香川の白味噌で仕立てた椀物も。

車海老とひらめの握り寿司。海老がカウンターから垂れる、こだわりの演出。寿司会席では寿司4貫と創作料理が供される。

レストラン「EN（エン）」でいただく食事は、瀬戸内産の旬の魚や地野菜に、小豆島のオリーブオイルなどをエッセンスとして加えたモダンな会席料理。宿の菜園で育てた新鮮なハーブや野菜も美味です。

2025年開催予定の瀬戸内国際芸術祭に合わせて、旅行を計画してみてはいかがでしょうか。

直島旅館 ろ霞
住所：香川県香川郡直島町1234
TEL：087（899）2356
料金：1室2名利用で1泊2食付き1名4万2000円～　ご紹介した「ろ霞スイート」は同8万4000円～（ともにサービス料込み）
全11室
IN15時／OUT11時

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※本特集内に記載している料金は原則として1室2名利用時の、1泊朝食付き、または2食付き1名の最低料金です。時期や部屋により宿泊料金は変わります。別途サービス料、入湯税、宿泊税などがかかる場合があります。INはチェックイン時間、OUTはチェックアウト時間を表しています。時期により料理内容が変更になる場合があります。